日遊協が定例理事会 「推しの日」プレテストの手応えや受動喫煙など見解を示す
遊技通信2026年5月22日
一般社団法人日本遊技関連事業協会(日遊協、西村拓郎会長)は5月21日、新年度初の第1回定例理事会を開催し、終了後に記者会見を行った。
冒頭、西村会長は、加盟団体会議を理事会に先立って開催したことを報告し、各加盟団体との連携や情報共有をさらに深めていく方針を示した。当日の理事会では、6月15日開催予定の第37回通常総会の議事次第のほか、受動喫煙対策や広告宣伝ガイドライン等勉強会の実施結果、依存問題勉強会の結果、自己申告・家族申告プログラムの推進状況などが報告された。
「推しパチの日・推しスロの日(推しの日)」のプレテスト実施結果については、冨田和宏理事が説明した。今回の取り組みには全国で約2,000店舗が参加し、結果として約8,700人の新規・ライト層がホールに足を運ぶ形となった。自社の事例として、初めて遊技した来店客や、店頭ののぼりを見て10年ぶりに来店したといった声を挙げ、新たなファンとの接点づくりとして一定の可能性と手応えを感じたという前向きな受け止めが多かったと報告。また、カタログ形式で用意した専用景品への交換も想定以上の反応があり、需要の高さが伺えたとした。一方で、店舗間における取り組みの温度差や情報発信の分かりにくさ、準備期間の短さ、ホールコンピュータやユニットメーカーによるシステム設定の煩雑さ、現場のオペレーション負担といった多くの課題も共有されたとして、冨田理事は「今回のプロジェクトは課題を数多く洗い出すことも目的の一つであり、負担の集中する箇所や改善点が具体的に見えてきたこと自体が大きな成果。本気でファンを増やしたいという業界全体の危機感と期待の表れでもある」と評価した。西村会長も遊技未経験者を呼び込む難しさを示しつつも、「ブラッシュアップを重ね、関係団体の協力を仰ぎながら盛り上げていきたい。パチンコにはまだまだポテンシャルがある」と所感を述べた。
質疑応答では、まず厚生労働省で開催されている受動喫煙対策専門委員会の団体ヒアリングに関し、御手洗専務理事は、現在の焦点が加熱式たばこの扱いにあり、仮に規制が強まれば加熱式たばこエリアでのプレイができなくなる可能性(喫煙ブースや店外スペースへの影響は低いとの見立て)を示唆した。委員会内には健康被害の観点から厳しい意見もあるとしつつ、業界としては営業やファンへの影響が非常に大きいテーマであるため、イメージ先行ではなく科学的データや因果関係に基づいた慎重な検討を求める申し入れを行ったと説明。今後の推移については厚労省の具体的な動きがまだ見通せないとし、他業界とも足並みを揃えながら状況を注視していく姿勢を示した。
また、依存対策とDX・キャッシュレス決済の推進に関する進展や考え方について西村会長があらためて説明。現在、内閣府の会議等で公営ギャンブルにおけるクレジットカード利用が問題視されている流れがあり、依存症を助長させないためにもクレジットに関しては慎重であるべきというのが業界内の共通認識だが、キャッシュレス化そのものを否定しているわけではなく、むしろ将来を見据えて推進していく必要があるという点では総論で一致していると強調した。キャッシュレス化が即座に完璧な依存対策になるわけではないし、当面は現金併用が前提となるが、将来的にお客様の入出金が可視化されるようになれば依存対策に資する可能性は大いにあるとして、自己申告制度などと同様に、業界として依存問題に真摯に取り組む姿勢を行政に示す重要性を説いた。さらに推進にあたっての壁として、業界イメージの課題もあり、主要な決済事業者にアプローチをしても現時点では導入に対して非常に慎重な姿勢を示されているという厳しい現実を示した。業界関係者はまずこの厳しい現状を正しく知るべきだとし、防犯やセキュリティ、社会全体のデジタル化への対応を考えれば、現金決済だけでいいはずがないと指摘。10年後、20年後の未来に間に合わせるためには今から準備を進める必要があり、外部の業者に主導権を握られるのではなく、業界主導で警察行政にも丁寧な説明を尽くしながら、健全化を意識した形でキャッシュレス導入への取り組みを前に進めていくべきだと語った。