生成AIのホール活用、1年で急速に浸透 「青とうがらし会」のセミナーで事例報告
グリーンべると2026年4月3日
パチンコホール関係者が集う勉強会「青とうがらし会」の第6回セミナー(SEASON2)が4月3日、都内品川区の「きゅりあん」で開催された。「生成AIの業界活用」をテーマに3名の講師が登壇。昨年は仕事でAIを定常的に使う参加者が少数派だったが、今回は大幅に増加しており、わずか1年で業界のAI活用が急速に進んでいることが示された。
第1部ではDJプロハンバーガー巨匠こと高野政所氏が、画像生成AIの進化を実演を交えて紹介した。高野氏によれば、ホールの販促物制作においては、2025年時点では背景素材の生成が中心だったが、2026年現在は人物・背景・文字・装飾のすべてをAIが一括生成し、修正もプロンプト変更だけで対応可能になったという。
会場では画像生成AI「Nanobanana Pro」を使い、パチンコ店のイベント告知ポスターを約1分でリアルタイム生成。同氏は、名前・日付・店舗名を差し替えるだけで各店舗に対応でき、外注せず現場で制作できる実用性を強調した。さらに高野氏はAI音楽生成サービス「Suno」を用い、店名入りのオリジナルEDM楽曲を数十秒で生成し、商用利用可能な店内BGM制作への応用を示した。
第2部では《大井ニュー東京》(DELFEEL NEW TOKYO)スタッフの高柳弘和氏が、AI活用歴わずか4ヵ月での実践事例を紹介した。高柳氏は新台導入のLINE配信画像、景品販売ポスター、店内装飾POP、会員募集ポスターなど、いずれもメーカー素材と言語指示だけで最短5〜10分で制作したと説明。LINEリッチメニューにアイコンの仕切り線を追加したところタップ率が2倍になった事例や、休日に上司から受けた急な依頼をスマートフォンのGeminiアプリだけで10分以内に対応したエピソードも紹介し、専門スキルがなくても一定水準の成果物を作成できることを自ら実証した。
第3部ではピーメディアジャパンの高橋和輝代表取締役が登壇。高橋氏は数千万円の自己資金を投じてパチンコ業界特化のAIサービスを開発してきた経験をもとに、今後のホール企業におけるAI活用について「収益につながらないAI活用は見直すべき」と主張した。
その上で同氏は3C分析の枠組みを用いて業界の現状を整理し、自社分析や市場分析は既に高水準にあるものの、競合分析には大きな余地が残ると言及した。また、出玉データと店長の知見を組み合わせたAIチャットボットによる顧客接点の確保、顔認証システムとAIを連携させた接客支援の仕組みも紹介し、高橋氏は「分析→判断→顧客接点→接客支援」の循環が利益創出につながると総括した。