『東京喰種』ヒットなどで遊技機の販売が昨年同期比3.2倍に 円谷フィールズHD第1四半期決算
グリーンべると2025年8月1日
円谷フィールズホールディングスは7月30日、2026年3月期第1四半期の連結決算を発表した。売上高は555億5,500万円(前年同期比112.2%増)、営業利益は78億900万円(同210.0%増)、経常利益は80億100万円(同140.4%増)、純利益は55億7,500万円(同228.5%増)と、大幅な増収増益を達成した。
業績拡大をけん引したのは、主力のアミューズメント機器事業である。フィールズが手がけた遊技機販売台数は前年同期の29,291台から95,240台へと約3.2倍に増加。売上高は517億300万円(同131.9%増)、営業利益は81億7,700万円(同297.4%増)と大きく伸長し、全体収益の9割以上を占めた。
今期は『eシン・ウルトラマン』や『e東京喰種』などのパチンコ機に加え、『Lパチスロ 機動戦士ガンダムSEED』『L ULTRAMAN』『スマスロ デビル メイ クライ5 スタイリッシュトライブ』などのパチスロ機もラインアップ。加えて、前期に販売した機種の増産が業績に大きく貢献。いずれも市場導入後に高い稼働を維持し、好調な販売につながった。
遊技機市場全体における販売シェアは同社調べで26%に達し、四半期トップを記録。フィールズは引き続き、有力IPを活用した商品展開と開発・販売体制の強化を進める方針を示した。営業拠点の統合を進めるエース電研とのシナジーによって、新規顧客の開拓や流通拠点の再編によるコスト最適化も進行している。
第2四半期以降の主な販売タイトルとしては、『e犬夜叉3.0』『eベルセルク無双 第2章』『LBパチスロ ヱヴァンゲリヲン ~約束の扉~』『L ダーリン・イン・ザ・フランキス』『スマスロ 新鬼武者3』が予定されており、引き続き注目を集めそうだ。
一方、コンテンツ&デジタル事業の売上高は35億4,100万円(同1.6%減)、営業利益は4億4,300万円(同57.7%減)と減収減益となったが、ウルトラマンシリーズ放送開始60周年に向けた施策が動き始めており、今後の巻き返しが期待される。
通期の業績予想に変更はなく、売上高1,500億円(前期比6.7%増)、営業利益160億円(同4.6%増)、純利益112億円(同0.4%増)を見込んでいる。