西村代表理事が退任へ|RSN
アミューズメントジャパン2025年12月19日
ぱちんこ依存問題の電話相談機関である認定特定非営利活動法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)の西村直之代表理事が、12月31日をもって代表理事を退任する。9日に開催された理事会で承認された。
新代表理事には、稲村厚副代表理事が就く。新体制は2026年1月1日から。
稲村副代表理事は、ギャンブルの問題を抱える人の回復支援施設として日本で初めて設立された、認定NPO法人ワンデーポート(横浜市)の理事長も務めている。1959年生まれ。82年、日本大学法学部卒。88年、司法書士試験合格。89年、司法書士登録。同年、川崎市で開業した。
稲村副代表理事はRSNが発行するさくら通信(224号)で、「西村代表の指導の下、力をつけた相談員や職員たちを下支えし、彼らのポテンシャルを引き出していくのが私の使命と考えております。RSNが蓄えていく相談の量と質は、遊技業界の今後の健全な発展に役立つ貴重な資料となっていくと確信しております」とコメントを寄せている。
1995年に琉球大学医学部大学院を修了した西村代表理事は、2005年に沖縄県で事務所を立ち上げ、06年4月に設立されたRSNの代表職を務めてきた。精神科医であり、遊技業界が取り組む依存問題対策の枠組みを構築してきた第一人者でもある。西村代表理事はさくら通信(同号)で、次のようにあいさつしている。
「どのような組織も、そのトップが長く居続けると、その弊害が出てきます。(中略)援助者というのは、経験が長くなるほどに、どうしても自己の体験に依存した援助論や援助哲学に自分自身が取り込まれがちになります。(中略)こういうデメリットを避けるためにも、本当は、組織を立ち上げて10年以内に後継に渡したいと思いながら、力不足で、ここに至るまで20年掛かってしまいました。(中略)私も、一人の援助職者、組織運営経験者としてRSNの新体制をこれからも端っこから見守り、応援していきます」
文=アミューズメントジャパン編集部