埼玉県が通常総会、趙理事長を4選
遊技日本2025年6月9日
埼玉県遊協は6月4日、さいたま市中央区のホテルブリランテ武蔵野で第58回通常総会を開催した。総会は組合員100名中、出席者38名、委任状33名の計71名が出席し総会は有効に成立。事業報告など全8議案が滞りなく承認された。
冒頭、趙顕洙理事長が挨拶に立ち「社会的活動の正常化が着々と進んでいる最中ではあるが、私どもの業界は依然として店舗数も減少傾向で、遊技機の高額化などにより高コスト体質からの脱却が依然としてできず課題山積だ。ただし近年はパチスロの市場が好調でスマスロが牽引し拡大傾向にあろうかと思う。来月7月7日からLT3.0プラスの導入も開始する。スマパチの巻き返しにも期待したい」と今後の明るい兆しを示した。また地域貢献活動についても言及し、「今後は防犯面のみならず、特に災害支援、コミュニティ活動など生活インフラの一端を担う地域に密着したスタンスをより鮮明に掲げていきたい」と述べた。
続いて登壇した埼玉県警察本部生活安全部の石井堅次部長は「皆さんにお願いしたいのは3点。まず1点めは広告宣伝ガイドラインの遵守について。業界の自主的取り組みとして広告宣伝ガイドラインが制定されているが、ガイドラインの趣旨に反した行き過ぎた宣伝広告は業界全体の信頼を損なう恐れがある。遊技業協同組合が中心となり、引き続き遵守への取り組みをお願いしたい。2点めは、ぱちんこへののめり込み・依存症防止対策について。昨今オンラインカジノが社会問題になっているが、ギャンブル依存症対策への国民の関心は非常に高く、ぱちんこ営業の健全化を担保する上でも必要不可欠である。ギャンブル等依存症対策に関する様々な取り組み、例えば自己申告・家族申告プログラムの推進などは承知しているが、全てのホールに導入されるよう改めてお願いしたい。3点めは不正防止対策について。昨年中は県内での発生はなかったものの、全国で見ると依然として遊技機の不正改造や賞品の不正買取など悪質な事案が発生している。これは射幸性の適正管理を侵害し、賭博との一線を画すための規制をないがしろにし、ぱちんこ営業そのものの健全化を阻害するもの。こうした違法行為が発生しないよう健全営業への取り組みをお願いしたい」と遵守を求めた。
議事では、同組合に加盟する店舗は令和7年3月末現在で303店舗(うち休業8店舗)で前年度比15店舗減(-4.7%)、遊技機設置台数(休業を含む)15万861台、前年度比4,542台減(-2.9%)と依然として苦しい情勢が報告された。第7号議案では任期満了に伴う役員改選が行われ、趙氏が4期目の理事長に再任した。
総会終了後には祝賀会も開催され、来賓として全日遊連の阿部やすひさ理事長、回胴遊商の大饗裕記理事長、東遊商の中村昌勇理事長らも会場に駆けつけ祝辞を述べるなど盛大に執り行われた。
※回胴遊商理事長の大饗(おおあえ)の「あえ」の字は、正しくは上が「郷」ですが、ご覧の環境によっては正しく表記されない場合があります。