最近、財布を持たずにご飯を食べに行くことが増えました。スマートフォンがあれば、コンビニも電車も飲食店も、ほとんど困りません。ところがランチに入った店で、「現金のみです」と言われると、一気に困ります。
つい先日もそんなことがあり、ふと思いました。日本のキャッシュレス化って、実際どこまで進んでいるのでしょうか。経済産業省によると、2025年の日本のキャッシュレス決済比率は58.0%。決済額は162.7兆円です。2010年は13.2%でした。
つまり、この15年ほどでキャッシュレス決済の割合は大きく上昇し、現在では支払いの半分を超える水準まで広がっています。内訳を見ると、キャッシュレス決済額の82.7%がクレジットカードです。コード決済は10.2%、電子マネーは3.7%、デビットカードは3.4%。PayPayなどのコード決済やSuicaなどの電子マネーを日常的に使っていると、それらがキャッシュレスの中心という印象もありますが、金額ベースでは今もクレジットカードの存在感が大きいことが分かります。
日本はキャッシュレス化の後発だった
海外と比べるとどうでしょうか。経済産業省が過去に示した国際比較では、2020年時点のキャッシュレス決済比率は、韓国93.6%、中国83.0%、オーストラリア67.7%、英国63.9%、シンガポール60.4%、米国55.8%、日本32.5%でした。
国ごとに集計方法や対象が異なるため、現在の日本の58.0%と単純に比較することはできません。それでも、少なくとも日本がキャッシュレス化では比較的後発だったことは分かります。その日本も、政府がかつて掲げていた「2025年までに4割程度」という目標をすでに上回りました。現在は、2030年に65%、将来的には80%という新たな目標が設定されています。
「現金を持つ」が前提ではなくなりつつある
58.0%という数字を見て気になったのは、単に支払い方法が変わったということではありません。以前は、出掛けるときに財布を持っていくことが当たり前でした。いまはスマートフォンだけで、移動、買い物、食事まで済ませられる場面が増えています。その結果、「キャッシュレスが使えると便利」から、「現金しか使えないと不便」に、生活者側の感覚も少しずつ変わっているのかもしれません。
もちろん、パチンコホールでは遊技そのものの決済を一般の小売・飲食店と同じように考えることはできません。一方で、来店客が普段どのような決済環境で生活しているのかは、店舗周辺の飲食、自販機、物販、各種サービスなどを考える上でも確認しておきたい変化です。
日本のキャッシュレス決済比率は58.0%。ランチで現金がなくて困ったことをきっかけに調べてみると、支払い方法だけでなく、生活者の「当たり前」そのものが変わってきていることが見えてきました。
文=アミューズメントジャパン編集部
出典:経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」