パチンコ・パチスロ産業11団体は6月24日、東京・千代田区のホテルニューオータニで「パチンコ・パチスロ産業合同祝賀会」を開いた。業界各団体の総会シーズンにあわせて開催されたもので、会場では業界パーパスの共有とともに、業界の連携強化を確認した。

会の冒頭では、全日遊連の千原行喜副理事長が業界パーパス『遊びの力で、心を元気に。』について説明し、今年のテーマとして「フェーズフリーで進むパーパスの具現化」を打ち出した。

千原副理事長は、災害時支援と日常の営業活動を切り分けて考えるのではなく、平時の営業品質や店舗インフラ、接客、地域との関係性がそのまま有事の支援につながるとの考え方を提示。ホールが持つ広い駐車場や設備、メーカーや販社を含めた産業全体の機能を、地域社会の課題解決にどう生かすかが重要だと訴えた。あわせて、全国のホールの約半数に迫る店舗で自治体などとの災害協定が結ばれていることや、岡山県パチンコ・パチスロ業協同組合が今年3月にキッチンカー協会と全国初の災害時協力協定を締結した事例も紹介し、業界の社会的役割を強調した。

続いてあいさつした全日遊連の阿部恭久理事長は、業界を取り巻く環境について、市場規模が2年連続で増加し、遊技参加人口や参加率にも若干の回復傾向が見られる一方、店舗数の減少や物価高への対応など、依然として課題は多いと指摘した。そのうえで、娯楽の多様化や価値観の変化が進む中でも、「お客様あってこその大衆娯楽」という原点を忘れず、パチンコ・パチスロの魅力と存在意義を社会に発信していく必要があると訴えた。また、パーパスが3年目を迎えたことに触れ、「この街にパチンコ・パチスロホールがあってよかった」と思ってもらえる存在を目指し、業界一丸で前進していく考えを示した。

団体あいさつでは、日工組の榎本善紀理事長が、厳しい状況が続くパチンコについて、メーカーとして失われたファンの支持を取り戻し、分かりやすく多様な遊技性を持つ遊技機づくりを進める考えを表明した。また、日電協の小林友也理事長は、日常の中で人々の心を元気にし感動を届ける遊技機づくりを担う立場から、昨年市場投入したBT機に言及し、設置シェア10%を目標に魅力ある機械の提供に努める方針を示した。

来賓として登壇した警察庁生活安全局保安課長事務取扱・長官官房審議官の服部準審議官は、警察行政への理解と協力に謝意を示したうえで、パチンコを「遊び」、すなわち遊技として位置づけるには、射幸性の適正管理が重要だと指摘した。メーカー、販社、ホールの各事業者が適正に業務を行い、不正な遊技機を見逃さないことが、健全化と適正化の前提になるとした。また、業界が掲げるパーパスのもとで、コンプライアンス遵守や社会貢献を盛り込んだ行動指針を策定していることに触れ、地域住民の安全・安心に資する社会貢献活動の継続に期待を示した。

政界からは、野田毅衆議院議員と遊技産業議員連盟会長の田中和徳衆議院議員があいさつした。野田氏は、業界が進めてきた社会貢献活動や災害協定の積み重ねに敬意を表し、誤解や偏見を乗り越えながら取り組んできた努力を評価。田中氏も、業界が地域社会や国全体に果たしてきた役割の大きさに触れ、災害時の避難場所提供など幅広い社会貢献に謝意を示したうえで、議員連盟として引き続き業界を支えていく姿勢を示した。

祝賀会の締めくくりでは、日遊協の西村拓郎会長が乾杯のあいさつに立ち、業界が支援する「一般社団法人パチンコ・パチスロ奨学金(pp奨学金)」の公益法人化に触れながら、パチンコ・パチスロの名を冠する団体としては初めてではないかと述べ、業界が一歩ずつ社会的に認められつつあるとの認識を示した。そのうえで、雇用、納税、地域社会への貢献を着実に積み重ねながら、業界の未来をともに切り開いていこうと呼びかけた。