大阪府遊協が通常総会、平川理事長を再選
遊技通信2023年6月26日
大阪府遊技業協同組合(大遊協、平川容志理事長)は6月23日、大阪市のシェラトン都ホテル大阪で通常総代会を開催し、任期満了に伴う役員改選で平川理事長を再選した。
開会冒頭に大阪府警察本部 生活安全部の奈良澤光昭部長による来賓祝辞が行われ、奈良澤部長は「広告宣伝の健全化およびのめり込み・依存防止対策の推進」「遊技機の不正改造の絶無」の2点を要請。大阪はIR認定を受けた特殊な事情もあり、ギャンブル等依存症対策やのめり込み問題について社会的関心が高くなるとして、自己申告・家族申告プログラムの導入拡大などの取組みとともに、広告宣伝ガイドラインの遵守など広告宣伝の健全化に向けた取組みの推進を求めた。
続いて挨拶した平川理事長は、大遊協青年部会が昨年12月に3年ぶりに開催した「未来っ子カーニバル」に府内の児童養護施設等の児童1,756人が参加し、大阪府から感謝状を贈呈されたこと、本年4月の「第131回大遊協ファン感謝デー」で特殊詐欺被害防止の広報活動を推進したことを報告した上で、「今年度の大遊協は、意義ある社会貢献活動を事業の柱の一つに掲げるとともに、健全営業に向けて広告宣伝ガイドラインの厳守徹底、のめり込み・依存防止対策等の取組みを推進していく」と述べた。
議事では上程案件をすべて可決承認し、任期満了に伴う役員改選では新理事・監事を選出。平川理事長の留任ほか副理事長6名の新執行部を決めた。
総会後は講演会が行われ、都留文科大学の早野慎吾教授が「社会学から見たギャンブル依存」という演題で講演した。
「社会学から見たギャンブル依存」と題して講演した早野慎吾教授
早野教授は、まず2014年のギャンブル依存536万人としたいわゆる久里浜調査に対する疑問点、それを受けて業界が科学的根拠から反論できなかった問題点を指摘し、「通常時から科学的データをとって、即座に反論できる状態を常に作っておくことが必要」と語った。
また、日本のギャンブルの歴史やその規制と必要性、射幸性を構成する要素、偏見を持った依存症という言葉自体が孤立を深めることなどを解説した上で、業界がエビデンスを取って依存症に関する正しい知識を身に付けること、イメージ改善に向けて積極的に地域貢献活動を行うこと、受け身にならずに政治に関心を持つことが必要だとした。