大阪府遊協が総代会、平川理事長再任で7期目へ
遊技日本2023年7月4日
大阪府遊協は6月23日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテルにて令和4年度総代会を開催した。
総代会は組合員総数55名中、委任状を含む47名の出席により成立。議事では令和4年度事業報告や定款の一部変更の件、任期満了に伴う役員改選の件などを審議し、いずれも原案通り承認された。役員改選では平川容志理事長が再任。議事終了後には退任理事に対する感謝状贈呈式なども開かれた。
総代会には、大阪府警察本部生活安全部の奈良澤光昭部長、同保安課の成岡信尚課長、林秀行課長補佐が来賓。奈良澤光昭部長は、府下の刑法犯認知件数の推移、増加傾向に歯止めがかからない特殊詐欺の被害金額を説明したうえで、同組合が推進する特殊詐欺被害防止活動に謝意を示し、引き続き犯罪の抑止に向けた広報啓発活動への協力を呼びかけた。
業界に対しては、「ぱちんこ営業における広告宣伝の健全化及びぱちんこへののめり込み・依存防止対策」、「遊技機の不正改造事犯の絶無」の2点を要請。そのうち広告宣伝に関しては、「業界における広告宣伝が、新規顧客の獲得や休眠顧客の掘り起こしといった従来の目的に沿ったものになっているかという観点が必要。既存顧客や一部のヘビーユーザーをターゲットとした、隠語等を用いた見るものが見れば分かるような脱法的な広告宣伝を行うことは、そもそも目的からかけ離れたものであるとともに、のめり込み・依存防止対策からの観点からも問題」と指摘した。
続いて挨拶に立った平川理事長は、「今年度の大遊協は、意義ある社会貢献活動を柱の1つに掲げるとともに、広告宣伝ガイドラインの遵守徹底、のめり込み・依存防止対策等の取組みを推進する」と宣言し、国内で初めて認定されたカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備計画にも言及。今後は従来にも増して、遊技業界の依存問題への取組みが社会の関心事になると予想されることからも、大阪府が昨年11月に設置した「大阪府ギャンブル等依存症対策推進会議」に参画し、推進計画に基づいた取組みを推進しているとした。
総代会後には講演会が催され、都留文科大学の早野慎吾教授が「社会学から見たギャンブル依存~現場の皆様がギャンブル依存を正しく理解するために~」と題し、日本におけるギャンブルの歴史などを解説しながら、業界に求められることとして正しい知識を身につける必要性、ギャンブル関連の研究を推進することなどを挙げた。