遊技通信Web特別レポート PMSが提案する新しい研修プログラム
遊技通信2021年7月26日
■店舗経営ゲームを通じて社員を育成
ゲーム形式で楽しみながらホール企業管理者の経営能力を習得する実戦型の研修ゲーム「パチンコマネジメントシミュレーションゲーム」(PMSG)が注目されている。開発したのは大手ホール企業出身のインストラクター9名で立ち上げたPMS合同会社。ゲーム感覚で幹部社員のスキルアップするその研修内容を紹介する。
PMS合同会社が開発したPMSG研修は、パチンコ店運営に必要な戦略的思考やコスト意識、利益の考え方、さらに決算書の仕組みといった経営者感覚を卓上ゲームを通じて分かりやすく学べる人材育成研修の一つで、新人教育から幹部候補社員まで幅広い教育に活用できるのが大きな特徴だ。同社・インストラクターである奥本氏によると「日常のホール経営で起こり得る事柄を具体的に発生させることで、より実践的な研修になっている」とのことで、通常のセミナー受講などとは一線を画す内容となっている。
研修内容は3人~5人のホール運営者が出店準備から出店後3年間の業績をシミュレーションゲームによって競うというもので、「人・物・金」を活用しながら集客と稼動戦略に取り組み、売上・利益を拡大。最終的に純資産を構築していくゲームになっている。参加者には店舗盤と呼ばれるボードが用意され、そこに遊技台、人員配置、倉庫、各種チップが配置されて一つのホールが構築される。ゲームはここから「トピックス」や「行動決定」といったカードやサイコロの出目によって客数や営業割数が決定され、ボード上にある赤、青、黄、緑に色分けされた駒を使いながら各店をオペレーションする。参加者は直面した課題や問題に対して複数の選択肢の中から「経営判断」が求められていく。この「経営判断」からは客数や稼動、売上、利益等が数値として帳票入力され、そのポイントを四半期ごと、前期・後期、通期ごとに集計し、最終的には三年間の総合ポイントで争う。
■様々な経営戦略をOODAループで実践
現代は外部環境の変化が非常に激しく、複雑で予測不能な「VUCA(ブーカ)」の時代であるといわれる。特に昨今のコロナ禍では、この予断を許さない状況は当面続いていくものと見込まれている。同社インストラクターの椎塚丈生氏は「激しい環境変化に対し、組織として臨機応変な行動を取るためには、管理職や経営層の判断力・決断力の向上が欠かせません。PMSGではゲームを通じて重要な判断や決断を迅速に行うための『意思決定プロセス』として知られる『OODA(ウーダ)ループ』を体感してもらいます」と語る。
参加者が楽しみながら学べるというのがこの研修の大きな魅力ではあるが、一方で、ゲームならではの大胆な営業手法を試す場にもなる。「このゲームでは失敗を恐れず、店長が日頃からやりたいと思った手法を思い切りやってみることもできます。ゲームでトライアル&エラーを繰り返していくことで、その手法が現実的にどう形になっていくのかも見えてきますので、こうしたチャレンジもこの研修の魅力です」(同社インストラクターの奥本氏)。現場のみならず、コスト意識や利益意識など運営効率の高い店舗経営を学べるほか、市場の観察力や変化に対応できる思考力、判断力など、経営者と同じ目線を養うこともできるという訳だ。新しい形態の研修プログラムについて、同社インストラクターの糸柳達成氏は「多少ルールは複雑になっていますが、ホール関係者なら一度体験していただくと、すぐに覚えていただけます。一言で言うと、麻雀や子どもの頃に遊んだ「人生ゲーム」のような感覚で楽しめるので、是非、一度参加していただければ、その効果を分かっていただけると思います」と語っている。
研修の模様はこちらのQRコードから動画を参照してください