東京都遊協が緊急事態措置の緩和求め都に要望書
遊技通信2020年5月8日
東京都遊協は5月8日、都の小池百合子知事に対して緊急事態措置の緩和を求める要望書を提出した。
要望書で都遊協は、都の緊急事態措置の延長を受けて組合員事業者にその周知を図っていることを示す一方で、遊技場は休業要請を出されている他の業種と比較して固定費が膨大であることを強調。平均的な設置台数の店舗当たりの固定費が遊技機購入費を除いても月に数千万円に上り、措置がさらに1カ月延長されると限界を超える店舗が続出することは明らかだと説明した。
その上で都遊協は、全国的にみてもクラスター発生事例がないことを踏まえながらも、各遊技場における新型コロナウイルス対策をさらに進めるためのガイドラインをまとめ、14日に措置の緩和を検討する際には、これを遵守することを条件として営業を認めるよう求めた。
ガイドライン案では、基本施策として従業員および来店客のマスク着用の徹底と毎朝の従業員の体温測定、体調確認をするほか、開店前には来店客を並ばせない工夫と整理、手指消毒設備の設置、開店時と入場時には来店客の間隔の確保や手指消毒の徹底、混雑時の入場制限などを示した。また、営業中には遊技客の間隔の確保、施設内の換気、店内消毒の徹底、カウンターにおけるビニールカーテンの設置、店内音楽を必要最小限にしての大声での会話の必要がない環境の保持など9項目を掲げた。都遊協では、このガイドラインに従わない店舗が発覚した場合は、店舗名を公表することに異議はないとしている。
都内では、当初の緊急事態措置が明ける予定だった7日から営業を再開する店舗が続出。8日にはさらに増えるなどし、一般マスコミがこれを批判的に報じている。都遊協では、5日付で組合員に対し、「5月6日までの期間限定だったからこそ断腸の思いで感染防止に協力してきたとの思いは強い。しかし、ここで営業を再開し、状況を悪化させることは、我々の今までの努力が水泡に帰することになる。特定警戒都道府県以外で休業要請が解除される県があっても、東京都とは感染状況が大きく異なる県での話であり、比較すること自体に意味はない。まずは都民の感染者を減少させ、命がけで努力されている医療関係者やそのご家族の気持ちを考え、なんとしても医療崩壊だけは避けなければならない」として、都から要請が出された場合には休業を維持するよう呼びかけていた。