ダイコク電機は7月15日、都内で「DK-SIS白書2026年版-2025年データ-」の発刊記者会見を開催した。今回の白書では、2025年の市場動向分析に加え、同社として17年ぶりとなるパチンコ・パチスロ参加人口の推計を実施。2025年の参加人口は「1,609万人」にのぼるとの結果を公表した。

同社は、業界総粗利が2.48兆円あることに着目。実態との乖離を検証するため、業界設置台数の約43%、約140万台をカバーするDK-SISの実営業データに加え、「サイトセブン」などのアプリ利用データや顔認証データなど、延べ6,500万人規模のファン行動データを分析した。

その結果、1回当たりの来店単価2,446円、年間来店回数63回から、年間消費額を15万4,098円と算出。この年間消費額をもとに業界総粗利2.48兆円から参加人口を算出した結果、2025年の参加人口は1,609万人との推計に至った。これは18歳以上人口のおよそ6.6人に1人が遊技している計算となり、市場規模は縮小しているものの、依然として巨大な娯楽産業であることを示す結果となった。

解説を務めたSISプロフェッショナル・首席講師の片瀬宏之氏は、「もし700万人程度しかファンがいないのであれば、2.48兆円という総粗利を支えることは到底できない。多少の誤差はあったとしても、参加人口は約1,600万人規模と考えるのが妥当。この業界は依然として多くの人に支持されている大きな産業であり、その事実に誇りを持って発展させていくべきではないだろうか」と意義を強調した。

2025年の業界総売上は16.2兆円(前年比同)となった。内訳では、パチンコが7.4兆円(前年比0.3兆円減)、パチスロが8.8兆円(同0.3兆円増)。業界総粗利は2.48兆円(同0.06兆円減)で、パチンコが1.31兆円(同0.06兆円減)、パチスロが1.17兆円(前年同)となった。

市場動向では、4円パチンコの苦戦が一段と鮮明となった。2024年に統計開始以来初めて4円パチンコの設置台数シェアが20円パチスロを下回ったが、2025年はその差がさらに拡大。アウトは3年連続で過去最低を更新した。一方で、遊技時間売上や遊技時間粗利(1時間当たりの粗利)は右肩上がりが続いており、投資スピードの上昇によるファン負担の増加が依然として大きな課題であることが浮き彫りとなった。

20円パチスロは、スマスロの普及が一巡し、成長期から成熟期へ移行。業績はほぼ横ばいで推移したものの、長期稼働が期待できる機種が数多く登場したことから、引き続き堅調な市場環境が続いていると分析した。

4円パチンコの業績回復が喫緊の課題となる中、片瀬氏は、遊技時間粗利を抑え、ファンがより長く遊べる環境を提供することが、市場の回復と持続的な発展につながるとの考えを示した。

発表会後に行われた懇親会では、DK-SIS白書の総責任者である同社執行役員・情報システム事業部MG開発本部本部長の飯田康晴氏が、同社として約17年ぶりに参加人口を公式発表したことについて、「現在の実態よりも過小評価されたファン人口の数字が独り歩きしている状況は、業界にとって何一つ良いことではない。金融機関による評価や融資、IRにおける投資家からの評価、人材採用、さらには社会的な認知にも少なからず影響を及ぼしている。だからこそ、正しいデータに基づいたファン人口を示し、その数字を起点としてパチンコ業界の成長ストーリーを描くことが重要である。ファン人口は減少しているものの、依然としてライトユーザーは数多く存在する。その現状をどう捉えるかによって、今後の成長戦略や講じるべき施策は大きく変わってくるはずだ。そうした問題意識から、今回このテーマを提起した」と語った。