山形県のパチンコホール企業2社が倒産、負債総額52億円超
グリーンべると2025年7月25日
山形県米沢市に本拠を置くパチンコホール運営会社・美希企画とその関係会社である善山が、7月16日付で東京地方裁判所より破産手続き開始決定を受けた。2社合計の負債総額は約52億8,500万円に上る。民間信用調査機関が伝えた。
美希企画は1991年4月に東京都渋谷区で設立後、北九州市を経て、1992年に山形県米沢市へ本店を移転。地元でパチンコホール《ゴールドフラッシュ》を運営してきた。創業当初は拡大路線をとっていたが、1998年頃から店舗拡大に伴う借入金の返済が重荷となり、資金繰りが悪化。1999年5月にはメインバンクが破綻し、資金調達が困難に。以降は本店以外を閉鎖し、設備更新もままならないまま2018年11月に事業を停止していた。負債総額は約33億円にのぼる。
一方、善山は1997年6月設立。山形県南陽市で《パーラーPAN》を営業していたほか、県外にも出店していたが、美希企画と同様に金融機関の破綻の影響を受け、段階的に店舗を閉鎖。最終的に本店1店舗のみに縮小し、設備資金も確保できず2020年2月までに営業を停止していた。負債は約19億8,500万円。
90年代以降の積極出店と金融破綻の影響、そして設備更新難による競争力の低下が、2社に共通する破綻の背景とみられる。