パチンコ店の業況がプラスに転じ、3ヵ月後はさらに回復の見通し
グリーンべると2025年4月14日
シーズリサーチは4月14日、「第100回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公開した。この調査は、パチンコホール経営の業況を定期的に調べるもので、2025年3月13日から31日にかけて実施され、全国52社のホール企業が参加した。
今回の調査によると、過去1ヵ月の収益や売上、粗利などから判断される「全般的業況」は、4.9ポイント(前回比17.5ポイント改善)まで回復し、マイナス圏から大きく浮上した。3ヵ月後には12.3ポイントまでさらに改善する見通しである。来店客数の増加を理由に挙げるホール企業が約半数にのぼった。
事業規模別にみると、1~3店舗の小規模事業者が±0ポイント(前回比28.6ポイント改善)、中規模事業者が7.7ポイント(同18.8ポイント改善)、大規模事業者が17.4ポイント(同12.6ポイント改善)と、いずれも改善が見られた。地域別では関東や近畿が大きく回復したものの、今後3ヵ月先の予測では関東・近畿以外の地域でさらに業況の上向きが期待されている。
稼働状況はパチンコが▲48.1ポイント(前回比10.5ポイント改善)と依然として厳しいものの、3ヵ月後には▲37.0ポイントまで上昇すると見込まれる。一方、パチスロは33.3ポイント(前回比18.4ポイント改善)と好調を維持しており、3ヵ月後も24.7ポイントまでの若干の落ち込みにとどまる見通しだ。遊技料金別では、4円パチンコが▲62.5ポイント、20円パチスロが24.7ポイントと明暗が分かれる結果となったが、低貸玉パチンコ・低貸メダルパチスロでは引き続き緩やかな回復が続くとしている。
今後3ヵ月の遊技機購入費については、「パチンコ新台」が▲26.0ポイントと引き続き落ち込んだ一方、「パチスロ新台」は6.3ポイントとややプラス圏を維持した。しかし「パチンコ中古機」は▲2.0ポイント(前回比21.2ポイント悪化)、「パチスロ中古機」も4.1ポイント(前回比15.1ポイント悪化)となり、中古機はいずれも前回より大きく悪化した。
調査に回答したホール関係者からは、「パチンコの単価上昇による遊技客離反への懸念」や「7月以降のラッキートリガー3.0に関する導入スケジュールと予算編成」などに言及する声が多く聞かれた。また、スマート遊技機への移行に伴う設備投資負担の増大や、人材不足・人件費高騰への対応を求める意見も依然として根強い。さらに、メーカー側の販売手法(機歴販売や抱き合わせ販売)に対する批判や、来期以降の遊技機購入費を抑える方針を示す企業も目立った。