パチンコビレッジが2024年遊技機販売実績を集計
遊技通信2024年12月17日
パチンコビレッジは12月16日、東京・東上野の上野ターミナルホテルで2024年の遊技機販売実績についてプレス発表会を行った。
同社の独自調査による集計によると、納品日をベースとした2024年の販売台数は、パチンコ785,000台(前年比81%)、パチスロ721,000台(同96%)といずれも前年割れ。パチンコは2012年以降で初めて80万台を下回り、スマスロ導入で徐々に設置シェアを伸ばしていたパチスロは、適合率の低さもあって昨年比で微減という結果になった。また、パチンコ・パチスロ合算では1,506,000台。2012年以降でみると2020年コロナ禍の1,357,000台に次いで低い数値となった。
パチンコ機種別トップ10は、1位「e北斗の拳10」35,500台、2位「Pフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン 再来-白き一角獣と黒き獅子-」25,000台、3位「eフィーバーからくりサーカス2 魔王ver.」、4位「e花の慶次〜傾奇一転」22,500台。同率5位は「P牙狼11〜冴島大河〜XX」「Pゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクトG」「Pとある科学の超電磁砲2」「P大海物語スペシャル」「PAスーパー海物語IN地中海2」の5機種で20,000台。10位「Pフィーバーマクロスフロンティア5」19,500台の順になっており、上位4機種のうち3機種がスマパチとなった。
なお、昨年の1位は「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」の5万台だったことからすると、今年はややパチンコの厳しさが感じられる結果となっている。
一方、パチスロ機種別トップ10は、1位「押忍!番長4」30,000台、2位「Re:ゼロから始める異世界生活season2」28,000台、3位「スマスロゴッドイーター リザレクション」24,000台、4位「Lパチスロ戦姫絶唱シンフォギア 正義の歌」21,500台。同率5位は「Lパチスロ かぐや様は告らせたい」「Lダンベル何キロ持てる?」「スマスロモンキーターンV(増産)」の3機種で20,500台。8位「L聖闘士星矢 海皇覚醒 CUSTOM EDITION」19,500台、9位「スマスロ モンスターハンターライズ」18,500台、10位「パチスロからくりサーカス(増産)」18,000台の順となった。
今年のポイントとして「スマスロモンキーターン」「パチスロからくりサーカス」の増産分がランクインしており、パチスロは良ければ増産という象徴的な流れが現れているとした。
また、2024年メーカーグループ別の販売台数トップ5は次のとおり。
■2024年メーカーグループ販売台数トップ5
【パチンコ】
1位 SANKYOグループ 196,500台(22機種)
2位 サミーグループ 87,500台(12機種)
3位 藤商事グループ 86,000台(11機種)
4位 三洋グループ 80,500台(12機種)
5位 京楽産業.グループ 70,500台(10機種)
【パチスロ】
1位 SANKYOグループ 129,000台(8機種)
2位 大都グループ 98,000台(7機種)
3位 サミーグループ 89,000台(10機種)
4位 平和グループ 72,500台(7機種)
5位 山佐グループ 63,000台(5機種)
【パチンコ・パチスロ合算】
1位 SANKYOグループ 約325,500台(P:196,500台、S:129,000台)
2位 サミーグループ 約176,500台(P:87,500台、S:89,000台)
3位 平和グループ 約118,000台(P:45,500台、S:72,500台)
4位 大都グループ 約110,500台(P:12,500台、S:98,000台)
5位 藤商事グループ 約103,000台(P:86,000台、S:18,000台)
※各数値は同社独自調査によるもの
また、2024年のP機の販売実績(増産機種含む)は、機種数125機種(前年112機種)、実績約610,000台(同857,000台)、1機種あたり平均台数約4,900台(同7,700台)、台数割合約78%(同88%)。スマパチは20機種(同13機種)、実績約175,000台(同115,000台)、1機種あたり平均台数約8,800台(同8,800台)、台数割合約22%(同12%)。スマパチはまだ普及している状況ではないとしている。
一方、S機の販売実績は、機種数27機種(前年50機種)、実績約105,500台(同308,000台)、1機種あたり平均台数約3,900台(同6,200台)、台数割合約15%(同41%)。スマスロは64機種(同32機種)、実績約615,500台(同442,000台)、1機種あたり平均台数約9,600台(同13,800台)、台数割合約85%(同59%)。スマスロはほぼ普及したといってよく、S機・スマスロ合算の販売実績約721,000台のうち約12万台が増産機種になっていることからパチスロは導入後に良ければ増産という傾向がみてとれるため、当初から5万台レベルで大量投入される機種は減ってくると予想している。
発表会では、同社の村岡裕之代表が2025年の販売実績の予想について「今ホールの方との会話の中でパチンコに対する期待を聞かない。来年の安心要素としては、スマスロの定着、スマパチの普及、BT(ボーナストリガー)機の導入開始といったところ。スマパチの普及については、先日の申合せの変更でゲーム性の幅が広がるLT機を出せるようになったが、ただユーザーから支持されるのかどうか。パチンコの販売実績は2015年の300万台と比べると5分の1まで減っており、そこまでパチンコは厳しい状況になっている。来年の秋以降にパチンコが良くなるという話も聞こえるため期待もあるが、来年のパチンコの販売実績は良くて微減の67~68万台、悪ければ60万台まで下がるかもしれない。パチスロは現状維持もしくは微増。パチンコとパチスロがほぼ間違いなく逆転すると思っている」と述べた。