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パチンコホールの広告宣伝市場は推定936億円、来店演者関連が伸張、PAA調査で明らかに グリーンべると2024年11月29日

PAA(ぱちんこ広告協議会)がこのほど取りまとめた「ぱちんこ産業広告動態調査・2024年版調査レポート」によれば、全国のパチンコホールが年間に費やす広告宣伝コストは1店舗あたり1,200万円、全体で推定936億円規模となったことが分かった。広告宣伝の内訳については、SNSや店内装飾がほとんどのホールで実施されている一方、最も費用をかけているのは、いわゆる演者や著名人などが店舗を訪れる来店イベントと答えるホールの割合が最も高かった。

この調査は、2020年に第一期調査を実施して以来毎年実施されているもので、業界における広告宣伝の実態について明らかにすることを目的としている。今回の調査では、実施している広告宣伝の種別やコストについて引き続き尋ねているほか、ガイドライン発出以降増加傾向にある来店イベントの実施理由やその本音について聞くなど、踏み込んだ設問も並べた。

そのうち来店イベントの実施目的については、「新規客獲得」「お客様が喜ぶ」「容易に集客が出来る」といった回答が目立った反面、本音を尋ねた設問には、「企画・イベントの時だけ来店する人が多い」と答えた人が、「そう思う」「ややそう思う」をあわせて97.4%に達している。さらに、実施目的で42%のホールが「新規客獲得」と答えていたのに対し、本音の部分では、「そう思う」と答えた店舗が17.0%にとどまるなど、目的と本音の乖離が目立つ結果となった。

11月28日に都内で開催されたPAA社員総会記念セミナーで、今回の調査結果について解説したPAA参与で東洋大学社会学部非常勤講師の柳井猛晶氏は、「来店・取材イベントは、広告宣伝ガイドライン発出以降、増加傾向にあるが、継続的な集客への懸念などの課題はある。入口というところまでは上手くいっているが、そこからどう繋げていくかが体系化されていないことが大きな課題」と調査を振り返った。

今回の調査は、2024年7月15日から8月15日の間にWEBアンケート方式で実施され、有効回答数は112サンプルとなっている。

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