プローバグループ パーパスと中期経営計画を発表
アミューズメントジャパン2023年11月22日
プローバグループは11月17日、広島市内のホテルで創立60周年を記念し、取引先等との交流会を開催し、2023年8月期の業績報告および、2030年に向けた中期経営計画方針「ROAD to 2030」の発表をおこなった。
2010年にプローバホールディングスのCEOに平本直樹氏が就任した当時、同社グループはパチンコとアミューズメント施設運営事業からの売上が全体の95%を占めていたが、「パチンコ事業が元気なうちにと、事業構造改革に取り組んだ」(平本CEO)ことにより事業の多角化が進んだ。売上総利益ベースで見ると、パチンコ事業が占める割合は、2010年当時は8割以上だったが現在は5割台に下がっている。そして従業員数は1.5倍の1100人以上になった。
多角化を本格化させる前の2018年8月期にはグループの事業会社は3社だったが、これ以降の買収や合弁会社設立、100%子会社設立などによって現在は8社になっている。平本CEOは、「私以外に9人がCEOやCOOに就任している」と、変革を起こせた要因は社員が育ったことだと強調した。
2023年8月期のグループ全体の売上高は前年度比4.7%増の347億3300万円で、平本CEOは、「パチンコ事業についても想定以上の業績を残せた」と述べた。
平本CEOは、「まだまだコア事業が元気だからこそ多角化に挑戦し続け変革を後押しできると考えている。挑戦するからこそ、今まで経験したことのない困難が生まれるが、それを乗り越えた分だけ人材が成長する。今期もさまざまな挑戦を予定している」と語ったうえで、60周年の節目に経営理念を昇華させ、『人々の生活を豊かにします』というパーパスを掲げたことを発表した。
続いてプローバホールディングスの中野修COOが、2017年に策定した中期経営計画「ROAD to 2025」の振り返り事業ポートフォリオの変化やグループ業績を説明したうえで、新たに策定した「ROAD to 2030」では、「コア事業であるパチンコとアミューズメントをより強くしていくことはもちろんのこと、成長期に入った他の事業をさらに育て、第3、第4の柱になるよう成長させていく」と述べた。中野COOはさらに、2030年に“ありたい姿”を、あえて店舗数や売上といった数字ではなく、「日本一“成長を楽しめる” 会社」と掲げたことを説明した。
文=田中剛(アミューズメントジャパン編集部)