九州遊商が通常総会、新理事長に國分寿人氏を選出
遊技日本2023年5月31日
九州遊商は5月30日、福岡市のホテルオークラ福岡において第35回通常総会を開催。新型コロナウイルスが第5類に移行したこともあり、今年は4年ぶりに会場での総会開催となった。総会終了後の臨時理事会では、新理事長に國分寿人氏が選出された。
冒頭、挨拶に立った岩下卓世理事長は「総会を会場で行えるのは4年ぶり。コロナも5類に分類され経済活動も活発化している。一方で業界では、長引いたコロナ禍でファンの足がホールから遠のいている。全日遊連データでは店舗数が今年4月末で約6,600店舗と急激に減少、スマート遊技機の設備投資も出来るホールと出来ないホールに分かれており、ホール格差は広がっている。一方でスロットの稼働は良くなっているものの、その分パチンコの稼働は少し減少し、ホール内の総客数はあまり増えていないように思える。休眠ユーザーの呼び戻しや新しいファンを増やすことが業界の最重要課題。今年4月の中古流通台数は前年比65%、認定申請は31%とそれぞれ減少している。販売会社も厳しくなっているが、過度の安売りや実務費等の金額を不当に下げるなどの対応は点検確認の手抜きにも繋がりかねないので控えていただきたい」と述べた。
次に永年功労者4名への表彰が行われた後、議案審議へ。審議では令和4年度事業報告や令和5年度事業計画(案)をはじめとする全8議案が上程、すべて原案通り承認された。任期満了に伴う役員改選では役員選挙が行われ、本人出席81名、委任出席31名の計112名による全員投票によって役員17人、監事2人が選出された。
総会閉会後には臨時理事会が開催され、代表理事として新たに國分寿人氏が理事長に選任された事を発表。挨拶に立った國分寿人新理事長は「コロナも落ち着きつつあるが、業界ではホール数減少からも分かる通り、まだまだ厳しい状況が続いている。当然、遊技機や設備を取り扱う我々にとっても厳しい状況は変わらない。しかし厳しい状況だからこそやらなければならないことも多々ある。理事一同、しっかりと取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
次に来賓祝辞として福岡県警察本部生活安全部生活保安課長の中村健一氏と、九州地区遊技業組合連合会の松尾道彦会長が登壇。中村健一生活保安課長は「ぱちんこ業界では昨年、旧規則機から現行規則機への移行が完了し、最近ではぱちんこ玉やメダルに触れることなく遊技が出来るスマート機の導入が進んでいる。今後も中古遊技機の流通は活発になると思われるので、不正遊技機の流通防止、中古遊技機流通の健全化、使用済み遊技機の適正処理への取り組みをお願いしたい。また、のめり込みから日常生活に支障を生じるギャンブル等依存症に関しては、本年3月、福岡県ギャンブル等依存症対策推進計画の一部が見直され、官民連携によるより一層の取り組みが求められている。貴組合においても積極的な取り組みをお願いしたい」と述べた。
九遊連の松尾道彦会長は「私たちの業界も、新型コロナウイルスや規則改正など、たいへんな3年間だった。スマート遊技機という新たな遊技環境がスタートした今、これまでのあり方を抜本的に見直すとともに、手軽で身近な遊びを提供するという原点に立ち返って、お客様第一で行動していかなければならない」と語った。
その後に行われた懇親会では、冒頭に國分寿人新理事長が挨拶し、来賓で出席した日遊協の新冨雅哉九州支部長の乾杯の音頭で開会、盛大に行われた。