サミーとセガが10月に経営統合
asahi.com2004年5月19日
パチスロ機器大手のサミーとゲーム大手のセガは18日、10月1日に経営統合すると発表した。共同持ち株会社を設立して両社がその傘下に入り、07年3月までに傘下の両社を事業別会社に再編する予定。セガの持つソフト開発力とサミーの資金力を融合して競争力の強化を図る。
持ち株会社名は「セガサミーホールディングス」で、会長兼社長には里見治・セガ会長兼サミー社長が就く。小口久雄・セガ社長は持ち株会社の副会長を兼ねる。両社は9月27日に上場を廃止し、10月1日に持ち株会社が再上場する予定。サミー株1株に対して持ち株会社の1株、セガ株1株に同0.28株を割り当てる。
今回の経営統合により、サミーがパチスロ、パチンコ事業で稼ぎ出す利益を、競争が激化しているゲーム事業に積極的に投資し、海外市場での拡大もねらう。テーマパークのような大規模な遊戯施設の開発にも取り組む構えだ。
またセガは7月1日に、傘下のゲームソフト開発子会社7社をセガ本体に吸収する。開発部隊を一体化することで、開発効率の向上を図る。
両社は昨年2月、合併方式を軸に経営統合することで合意したものの、同5月にセガ側の反発などから統合を断念した経緯がある。当時ソフト開発子会社の社長で、その後、セガ社長となった小口氏も合併には反対だった。セガは自力での経営立て直しを目指していたが、サミーは昨年12月、セガの発行済み株式22.4%を取得して筆頭株主となり、セガ側と接触を続けた。両社の協議の中で、持ち株会社方式での統合案となったこともあり、セガ側の抵抗感が薄れ、再び統合することにしたものとみられる。