サミー、セガの筆頭株主に
asahi.com2003年12月8日
パチスロ機器大手のサミーは8日、ゲーム大手セガの発行済み株式の22.4%をCSKから取得し、筆頭株主になる、と発表した。サミーとセガの関係は、2月に合意した経営統合の計画が5月に見送りとなるなど迷走を重ねたが、最終的にサミーがセガの大株主となる形で決着した。
セガの株式を手放して本業特化を進めたい情報サービス大手CSKの意向を受け、サミーが総額453億円で買い取ることで合意した。同日記者会見したサミーの里見治社長は、セガの経営に直ちに参画する方針を表明した。「どういう形が一番いいかはセガの経営陣と相談する」としながらも、将来的には子会社化も視野に入れている。
これまでの両社の関係について、里見社長は「けんか別れしたわけではなく、(業務用ゲーム機事業など)業務面の連携は継続していた」とし、今後は「パチンコやパチスロ以外の新規事業を伸ばしていくうえでセガの開発力がプラスになる」と株式取得の狙いを説明した。
セガ側では統合見送りの責任を取って6月に当時の佐藤秀樹社長らが代表権を返上。開発畑出身の小口久雄常務執行役員が社長に昇格し、家庭用ゲーム事業を中心に自主再建に取り組んでいる。筆頭株主の交代については同日、「サミーとは今後ともセガの発展に邁進(まいしん)する方針で一致している」とのコメントを発表した。