エムズマーケティングはこのほど、「第105回パチンコ景気動向指数(DI)調査報告書」を公表した。調査期間は6月11日~30日で、日本遊技関連事業協会、MIRAIぱちんこ産業連盟の団体会員およびその他関係企業51社・79地域から回答を得た。

過去1カ月の収益や売上、粗利などから判断される業況感を指標化した全般的業況DIは、7.6ポイント(前回比7.6上昇)とプラス圏に浮上した。3ヵ月後も5.1ポイントと、プラス水準を維持する見通しである。

稼動状況では、パチンコが▲55.7ポイント(前回比4.3上昇)と改善したものの、依然として大幅なマイナス圏にある。3ヵ月後は▲50.6ポイントまで上昇する見込み。一方、パチスロは32.9ポイント(同7.1低下)となったが、3カ月後も31.6ポイントとプラス圏を保つとみられる。

遊技料金別では、4円パチンコが▲62.8ポイント(前回比3.3低下)、低貸玉パチンコが▲16.5ポイント(同4.7低下)と、ともに前回を下回った。20円パチスロも26.6ポイント(同13.4低下)、低貸メダルパチスロは32.5ポイント(同5.0低下)となったが、パチスロは両レートともプラス水準を維持している。

今後3ヵ月間の遊技機購入費では、パチンコ新台が▲28.6ポイント(前回比28.5上昇)となった。この数値は、「増やす」と回答した割合から「減らす」とした割合を差し引いたもので、マイナスは購入費を減らす意向が上回っていることを示す。前回の▲57.1ポイントから大幅に改善したものの、パチンコ新台については、なお購入を抑える意向が優勢となっている。

これに対し、パチスロ新台は14.0ポイント(前回比2.1低下)と、購入費を増やす意向が減らす意向を上回った。パチンコ中古機は20.4ポイント(同7.9上昇)、パチスロ中古機も18.0ポイント(同5.5上昇)に伸長。パチンコでは新台購入費を減らす意向が上回る一方、中古機は増やす意向が優勢となった。

経営上の課題を事業規模別に見ると、すべての規模で「メーカーの遊技機販売の縛り」が最多となった。回答割合は小規模事業者(1~3店舗)が81.8%、中規模事業者(4~10店舗)が66.7%、大規模事業者(11店舗以上)が64.0%。いずれも「設備・運営費の増加」が2番目に挙げられ、小規模事業者で54.5%、中規模、大規模事業者ではともに60.0%だった。

自由回答からも、遊技機の販売方法がホールの投資や経営を圧迫している実態がうかがえる。中部地方の小規模事業者は、機歴販売や抱き合わせ販売が日常化し、必要性の低い機種にも予算を割かざるを得ないことで、営業が苦しくなっていると指摘した。

中国地方の大規模事業者からは、4円パチンコの客数減少について、LT3.0の影響や低単価で多様なゲーム性を備えた遊技機の投入効果を議論する前に、メーカーの販売方法を見直す必要があるとの意見も寄せられた。公正取引委員会による是正や見直しを望むとしており、経営課題で「遊技機販売の縛り」が最多となった調査結果と重なる内容だ。

2番目の経営課題となった設備・運営費の増加については、中東情勢の影響によるインフレを背景に、固定費や遊技機購入費、人件費の上昇が収益を圧迫するとの声が上がった。コスト増を貸玉料金に転嫁できない業態であることに、将来への不安を示す回答もあった。