職域暴排組織を新たに発足|埼玉県遊協
アミューズメントジャパン2024年12月2日
埼玉県遊技業協同組合は11月26日、「埼玉県パチンコ・パチスロ暴力排除推進協議会」を立ち上げた。
埼玉県遊技業防犯協力会との共同事業。さいたま市内の市民会館で発足式が行われた。
同協議会の会長は、埼玉県遊協の理事長で埼玉県遊防の会長も務める趙顕洙氏。趙会長は冒頭、次のようにあいさつした。
「埼玉県内のパチンコ・パチスロ店303店舗はこれまで、各地域の暴排協議会で活動していました。しかし昨今、闇バイトに象徴される特殊詐欺や強盗、闇スロ店に関わる機械屋のいずれの背後にも、暴力団等反社会的勢力が関係しているものと伺っています。こうしたことから今以上に暴排活動を深化させる必要性を痛感したため、このたび県下全域組織として本協議会を立ち上げました」
「当業界では『遊びの力で、心を元気に。』というパーパスを掲げ、地域から信頼される存在を目指しています。その中で安全・安心であることは大前提のことであり、本協議会の発足はパチンコホールのお客様はもとより、従業員やその家族、ひいては地域の皆さま方の安全・安心の醸成につながるものと確信しています」
続く来賓あいさつでは、埼玉県警察本部刑事部組織犯罪対策局の鹿内士・組織犯罪対策第一課長が登壇。同協議会の顧問に名を連ねる鹿内課長は、県内の暴力団情勢を説明したほか、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)について言及した。
「県内における暴力団構成員等は、2023年末現在で約1270人。埼玉県暴力団排除条例が施行された2011年比で半減しています。しかし近年は、いわゆるトクリュウが治安対策上の脅威となっており、県警では暴力団と共存関係にあると見て、実態の解明・取り締まりを強化しています。県警は暴追センター、埼玉弁護士会民暴委員会などと連携して、貴協議会の活動を支援していきたいと考えていますので、不当要求や不当介入事案などがあった際には、躊躇することなくご相談ください」
その後の式次第では、趙会長が鹿内課長に向けて暴力団排除宣言を読み上げた。列席した埼玉県暴力追放・薬物乱用防止センターの小笠原正男専務理事からは、趙会長に「暴力団排除宣言事業所」と書かれた青色のプレートが手渡された。
【埼玉県パチンコ・パチスロ暴力排除推進協議会】
会長:趙 顕洙(埼玉県遊協 理事長、埼玉県遊防 会長)
副会長:泰山祐輔(同 副理事長、同 副会長)
同:五月女善重(同 副理事長、同 副会長)
幹事:齋藤正士(同 専務理事、同 専務理事)
顧問:鹿内 士(埼玉県警察 刑事部組織犯罪対策局 組織犯罪対策第一課長)
同:小笠原正男(埼玉県暴力追放・薬物乱用防止センター 専務理事)
同:森田智博(埼玉弁護士会 民事介入暴力対策委員会、弁護士)
同:山田茂則(埼玉県遊協 常任顧問、埼玉県遊防 常任顧問)
文=アミューズメントジャパン編集部