【PKMS機種評価コラム】今後、更に広がりを見せそうなラッキートリガー搭載機
遊技通信2024年7月1日
6月上旬に登場した「P魔法少女まどか☆マギカ3LM3」が非常に好調だ。販売台数が多くもなく少なくもなく、ニーズにマッチした台数である事も良いだろうが、やはりコンテンツの人気の高さ、そして何よりもスペックが支持された原因が強い。
図柄揃いではなく純粋な1/199タイプで、大半は下位RUSHである「マギカRUSH」に突入し、下位RUSHの大当り時に約55%の勝率でラッキートリガーである「アルティメット超RUSH」に突入する流れだ。
上手くいけば、最初のRUSHで突破する事もあるだろうが、概ね1/2ずつを突破していくと考えればファンも意外に突入しやすいと思える点が支持にも繋がっていると思われる。
実際に、筆者の所属するパチンコグループで、まどマギを遊技するファンに聞くと「勝負しやすい」「自力感を感じやすい」という声も出ている。
そこで出た「自力感を感じやすい」という点に注目したい。
今のラッキートリガー搭載機を含まない全ての遊技機を見ても、大半は大当り時の振り分けで次の状態が決まる機械が多く、パチスロのように「高確率中に小役を引けばAT」とか「ボーナス中にレア小役を引けばAT」などといった自力感を感じるパチンコは数少ない。
ここで、皆さんの中で昨年の8月にディ・ライト(大一商会)からリリースされた「P真・一騎当千~桃園の誓い~FM-JT」を覚えている方はどれくらいいらっしゃるだろうか?
この機械は、ハイミドル機で初当り時は62%で下位RUSHに突入し、初当り含む3連チャン目に時短回数が伸びる上位RUSHに突入するというスペックの持ち主だった。
そして、9月に同社からリリースされる「P攻殻機動隊SAC_2045LTH-TS」は、ラッキートリガー搭載機でありながら、右打ちで1,500個当たりを2回引く(3,000個は1回だが、実質的には同じ)事で、ラッキートリガーに突入するという殆ど同じ仕組みを搭載したとも言ってよいスペック搭載機だ。
これらの2機種に共通するのは、「自力感を感じやすい」という点だ。しかも、右打ち時に大当りを2回引けばラッキートリガー突入と分かりやすい点もパチスロユーザーにも理解されやすい。人によっては、「運の強さもあるだろ?」と言われるかもしれないが、当ててもラウンド振り分けが関係ない訳なので、人によっては止め打ちしたり、流れを変える為にトイレに行ったり、ジュースを買いに行ったり・・・工夫して当てようとするのは、パチンコで出来る自力感を上げるに他ならない。
そして、一騎当千は連続稼働貢献週が17週と周囲の期待を上回る結果を残したのだが、今の市場におけるラッキートリガー搭載機でライトミドル帯というスペックもマッチするので、筆者としては化ける可能性を感じている訳でもある。
では、演出面は? 出玉力は? と言われると、攻殻機動隊の演出面は若干弱いかもしれない。出玉力は、まどマギと比較しても決して遜色は無いという点を申し添えておく。
ここで、更に1台くらいを追加してみてはどうだろうか?
【筆者紹介】北瀬紳一郎(きたせ・しんいちろう)
株式会社ピーナレッジマネジメント代表取締役社長。2022年に会社設立し、遊技機の稼働貢献予測や各種シミュレーションを提供する。前職のシステムメーカーでは、現場のサービスマンから営業所長、商品の開発企画などに携わり、全国平均データを使ったサービスをベースにした講演なども多数出演した。現在は余暇進の遊技機研究委員会の副委員長も務め、業務の合間に時間があればホールで遊技する生粋のパチンコファン。趣味は、遊技機の機種評価はもちろん、公営競技(中央競馬)の予想は趣味の域を超えたレベル。お酒も大好きで、ツイッターのフォロワー数は現在1万人超。集客に役立つSNSの活用も常に考えている。