広島県遊協が総会、「広告宣伝や専用賞品提供については継続審議する」方針
遊技日本2024年6月24日
広島県遊協および同防犯協会連合会は6月21日、広島市内のリーガロイヤルホテル広島にて令和6年度通常総会を開催。組合員198名が出席し、議案審議では県遊協で計6議案、防犯協力連合会で計9議案が上程され、いずれも原案通り承認された。
冒頭挨拶に立った延川章喜理事長は「我が県遊協は昨年創立60周年を迎えた。諸先輩方が一致団結して荒波を乗り越え、その結果として今がある。昨年11月には盛大に記念大会を行うこともできた。今年も間もなく県内も梅雨に入る。広島県では過去に何度も豪雨災害が発生している。当組合では令和3年に広島県と災害協定を結び、緊急時には組合員の駐車場を救急車や警察車両の駐車場所として貸し出すことで防災対応の一翼を担うこととした。他にも少年の健全育成活動への支援、犯罪被害者支援なども長年続けてきた。しかし一方で、遊技業界は今、厳しさが増している。来月には改刷もある。遊技人口、店舗数の減少はまだまだ続くと考えられ、遊技人口の拡大は喫緊の課題だ。IR実現によるギャンブル等依存症対策の中でパチンコ業界も対象とされ、射幸性の抑制や広告宣伝のあり方など多くの規制に苦しんだ。これはカジノを日本に誕生させるための地ならしとして、我が業界がスケープゴートにされてしまった、と考えるのは私だけでしょうか。先般、業界4団体により広告宣伝ガイドラインの第2版が示された。ライター来店イベントの解禁、これはホール間格差の拡大や過当競争を煽る側面もあり、広島県では現在、継続審議中だ。同じく示された賞品の提供方法に関するガイドライン。こちらもパチンコ・パチスロの専用賞品を提供できる、というものであるが、同様に実は様々に難しい問題を孕んでおり、こちらも広島県では継続審議中だ。皆様のご協力を得ながら、改正しなければならないものは積極的に改正し、そうでないものは現状を維持しながら、少しでもホール運営にプラスになるように、進めていきたい」と述べた。
来賓祝辞では、広島県警察本部生活安全部の若林栄児部長、広島労働局労働基準部監督課の伊達健司課長が祝辞を述べた。行政講話では広島県警察本部生活安全総務課許可等事務担当室の新宅武公課長補佐が登壇。新宅課長補佐は「まずお願いしたいこととして、県内でも特殊詐欺が大きな問題となっている。ぱちんこ営業の健全化とどういう関係が、と感じられるかもしれないが、健全経営、ひいては経営基盤の確立には、やはりヒトが重要だ。SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺が善良な市民の財産を食い物にしている現状がある。県内の被害総額は累計で15億9千万円となった。従業員の方々が、ひいては店舗のお客さんがこの特殊詐欺に騙されないよう、こういった被害に遭わないために皆さんの職場において積極的な啓蒙活動にご協力いただきたい。次はやはり、ぱちんこへののめり込み・依存症防止対策、そして広告宣伝のあり方。依存症対策については真摯に取り組んでいただいており、ぱちんこ業界の取り組みは高く評価されていると承知している。今後も一層の対策をお願いし、自己申告、家族申告プログラムについても重ねて継続をお願いしたい。広告宣伝については、広島県では比較的広告宣伝に対する指導は私共もやってきた。今は組合員の方で自主的に警告や指導をするなど日々努力していただいている。ただし悪徳店舗が全て無くなったかどうか。この問題については現在、警察庁が窓口となっているが 新たな賞品の問題も含めて、これらは一度、業界に任せてみよう、自主的なスキームを信用してみよう、という段階だ。この広島県警としても同じく、まずは皆様の自浄努力に期待したい」と述べた。
続く懇親会では200名を超える参加者が集い、多いに盛り上がりを見せた。