関西遊商が通常総会、遊技機の現状から下げ止まりへの要素に期待感を示す
遊技日本2024年6月7日
関西遊商は6月4日、大阪市中央区のホテル日航大阪において第63回通常総会を開催。全6議案が上程されすべて承認された他、併せて代表者研修会や感謝状贈呈式も開催された。
総会に先駆け開かれた代表者研修会では、大阪府警察本部生活安全部保安課の林秀行課長補佐が講話。車いすの寄贈や清掃活動など日頃の社会貢献活動に謝意を示した上で、大阪府下の犯罪情勢を報告。SNSや国際電話を利用した特殊詐欺の被害が急増傾向だとして、犯罪の抑止へ向けた広報啓発活動に対し協力を呼び掛けた。遊技業界に向けては「健全化について3点お願いしたい。1点目は遊技機の不正改造事案の根絶および流通過程における健全化。“調整”などと称し、遊技くぎを曲げる事案は毎年発生している。法定添付書類である皆様が作成する保証書は、型式に属する事を証明する重要な書類。点検が形骸化しないようお願いしたい。2点目はぱちんこへののめり込み依存防止対策について。大阪ではIRが政府の認定を受けている。ぱちんこ営業はギャンブルとは異なるが、現在の取り組みを今後も継続いただきたい。3点目は児童や乳幼児の車内放置事案の防止について。貴組合では駐車場の巡回活動を毎年実施されていることは承知している。引き続き注意喚起、巡回活動に努めていただきたい」と要請した。
続いて、同組合の社会貢献活動に対して感謝状の贈呈が行われた。幡多伸子区長(大阪市浪速区)、深津友剛常務理事(大阪府共同募金会)、駒田修調整監(大阪府赤十字血液センター)から感謝状が贈呈され、挨拶に立った幡多伸子区長は「浪速区では安心・安全な町づくりを目指し、犯罪抑止への取り組みを進めている。貴組合からは平成28年度から毎年、浪速区に防犯カメラをいただいており、これまでいただいた36機の防犯カメラが区民生活を守る防犯対策に役立っている。また来年は大阪関西万博が開催され、より多くの外国人の来日が見込まれる。浪速区も来年は生まれて100年となる。“きれいで安全な街・大阪”を世界にアピールしていきたい」と防犯カメラの寄贈や地域の清掃活動について感謝の意を表した。
総会では小西哲也理事長が登壇。中古遊技機流通について「規則改正前の2017年度には100万台をキープしていたものが2022年度は55万台と約半分に、昨年度はさらに下回り45万台と、ここ6年で半数以下にまで落ち込んだ。皆様におかれても厳しい状況と存じている。一方で、運送会社の働き方改革による2024年問題では、近畿圏内で行われていた先納品、先出荷により解決の目途がつきつつある。また今年3月にはラッキートリガー搭載の遊技機が導入され、夏にはCタイムが緩和された遊技機の導入も始まると聞いている。規則改正から早6年、本格的に下げ止まりの要素が出てきた。大いに期待したい。ただし我々ができることは規則に沿って適正な遊技機を届けること。今後も皆様のご協力をお願い申し上げる」と語った。
議案審議では、2023年度事業報告をはじめとする全6議案が上程、すべて原案通り承認された。総会後の懇親会では、来賓を代表して大阪府遊協の平川容志理事長が祝辞を述べ、京都府遊協の白川鐘一理事長の乾杯の音頭で開会、盛大に開催された。