遊技産業未来研究所が定例セミナー
遊技通信2022年11月24日
遊技産業未来研究所の定例セミナーが11月22日、リモートで開催され、PRC代表の中田藤生氏、同研究所代表の中野忠文氏が講演した。
「市場縮小時の戦略セオリーに関する考察」と題して講演した中田氏は、店舗の大型化や積極的な投資によって客数アップを目指す大手ホールの「シェア至上主義」戦略を分かりやすく説明したのち、中小ホールが取り組むべき課題を解説。規模で劣る中小ホールが市場で生き残るためには入れ替えや単価アップ依存の営業から脱却することが重要、との考えを述べた。さらに中田氏は再編や淘汰が進行する中で中小ホールが取り組むべき事柄として「現状分析、問題点の顕在化」「課題整理、店舗コンセプトの再考」「経営資源の配分・新戦略の立案」の3点を挙げ、これを徹底することで厳しい市場のなかで収益を上げていくことが可能になると強調。「とにかく売上向上は客数×客単価しかない。そのためには特にターゲットを絞り込んだ店舗作りを展開していくしかない」と、述べるなどした。
また、「遂にスマスロ時代突入!その時パチンコは?」をテーマに講演した中野氏は、稼動が急激に落ちている直近のパチンコ営業を踏まえながら、粗利に対する考え方を再考する必要があると指摘。「高単価・高粗利率で短期的に利益を得る方法は限界に来ている。機種ごとに粗利に対する目線を変えていくべきではないか」と述べた。さらに中野氏は、スマスロの導入が始まった今後のパチンコ営業について、これまで以上に稼動を重視した営業がポイントになるとして、「抜いてはいけない機種、少しずつ取れる機種を特定した上で運用すべき。急激な回収が一番危険な施策だ」と薄利多売営業を強調し、稼動に軸足を置いた営業戦略の重要性を語った。
なお、第二部ではMIG社長の甲斐英隆氏が、自社で展開している若年性アルツハイマーの検査試験「脳健康の見える化MIGVR検査」の概要を説明しながら、ホール従業員や来店者への活用を呼びかけるなどした。