モンハンの最新作が高純増AT機っていまどきどうなの?
アミューズメントジャパン2021年10月8日
旧規則機の完全撤去まで4カ月を切った。9月末時点で、新規則機の割合はパチンコとパチスロを合わせて72.1%で、まだ101.2万台の旧規則機が設置されている状況だ。特にパチスロは、新規則機が59.9%に過ぎず、今後短期間で56.5万台の旧規則機を入れ替えていかなければならない。
パチスロの型式試験の適合率も9月は25%程度に低下したことに加え、半導体をはじめとする部材不足で適合した機種の生産がままならない状況も続いている。
こうした中、フィールズは『パチスロ モンスターハンター:ワールド™ 黄金狩猟』(エンターライズ製)の販売を開始した。同社のキラーコンテンツとも言えるこの機種の登場が、新規則機への移行にどのような影響を与えるか考えてみたい。
本機は、純増約6.7枚の高純増AT機であることが最大の特徴だ。エンターライズからモンハンシリーズは今まで3機種登場しているが、純増枚数はいずれもそれほど高くなく、「狩猟を長く楽しめる」スペックになっている。
『パチスロ モンスターハンター 月下雷鳴』 2014年。純増約2.5枚
『パチスロ モンスターハンター〜狂竜戦線〜』 2017年。純増約2.0枚
『パチスロ モンスターハンター:ワールド™』 2020年。純増約3.0枚
モンハンシリーズ初の高純増AT機となった今作は、一攫千金を狙う最速狩猟が大きなアピールポイント。通常クエストの探索保証ゲーム数は、前作の最大144Gから70Gに短縮。さらに、討伐期待度も約50%から約63%にアップしている。
今作では、新モンスター「マム・タロト」が登場。AT中は完走を賭けたクエストも用意されており、一撃性でも話題を呼んでいる。前作で、ユーザーが「ここは、こうあってほしい」と願っていたゲーム性やスペックが余すところなく実現した形だ。
本機の純増は約6.7枚だが、実は5.0枚以上の高純増AT機は5月以降1機種も導入されていない。先日リリースされた『パチスロGANTZ極 THE SURVIVAL GAME』(純増約5.0枚)が11月に導入されるが、高純増AT機の市場投入は実に半年ぶりの出来事になる。
「波が荒く稼働が伸びない」。こうした先入観で、高純増AT機の導入を敬遠するホール関係者もいるが、必ずしもそうは言えないことをデータを元に検証してみたい。
今年2月以降に導入されたAT機の稼働実績を見てみよう。純増2.9枚以下は9機種で、「9週平均稼働9625枚・平均売上げ2万8096円・平均粗利4188円」、純増3.0枚〜4.9枚は9機種で、順に「8855枚・2万5551円・2733円」、純増5.0枚以上は5機種で、順に「9858枚、3万1087円、4962円」となっている。
※9週以上経過機種のみ
実はすべての項目で純増5.0枚以上の高純増AT機が最も良い成績を挙げているのだ。また、コイン単価も3円以上は高純増AT機のみ(3.29円)。他はいずれも2.88円なので、いかにファンにもホールにも支持されているかがわかる。
2021年度の9週稼働ランキングでも、高純増AT機は3機種ランクイン。導入機種数が少ないにも関わらず好成績を残している。
今も1万枚前後の稼働を維持している代表的なパチスロ旧規則機は、『押忍!番長3』(約5万3000台)、『SLOT魔法少女まどか☆マギカ2』(約2万4000台)、『パチスロ 聖闘士星矢 海皇覚醒』(約6300台)などがある。これらは売上げも高く、ホールにもファンにも支持されている台だ。
合計8万台以上のこうした人気台が消えた後に入れ替える台は、やはりホールにもファンにも支持される台であるべきだ。『パチスロ モンスターハンター:ワールド™ 黄金狩猟』は、「ゲーム性や演出の完成度の高さ」や、「高純増AT機が好成績を残していること」を考慮すれば入替候補の筆頭として挙げても良いのではないだろうか。
『パチスロ モンスターハンター:ワールド™ 黄金狩猟』ティザームービー
https://www.youtube.com/watch?v=-RbNvqD-4F4