ダイコク電機は7月15日、東京・水道橋の東京ドームホテルで「DK-SIS白書2026年版 -2025年データ-」の刊行記者発表会を開催した。今回の白書では、実遊技に紐づくビッグデータを活用し、2025年のパチンコ・パチスロ参加人口を約1,609万人と推計した点が注目を集めた。

冒頭、栢森雅勝代表取締役社長は、同白書を業界の現状を見つめ直し、今後を考えるうえでの基盤データと位置づけた。あわせて、パチンコ不振とパチスロ優位が一段と鮮明になるなか、設置台数でも4円パチンコが20円パチスロを下回る局面に入ったことに触れ、白書に並ぶ数値は結果であり、その背景にある構造変化まで含めて読み解く必要があるとの考えを示した。

白書の内容を解説したMG推進部SISプロフェッショナル・首席講師の片瀬宏之氏は、DK-SISのデータ送信台数が約141万台に達し、市場全体の43.5%をカバーしていると説明した。そのうえで、2025年のホール市場は総売上16.2兆円で前年並み、総粗利は2.48兆円で微減となり、パチンコ売上7.4兆円に対してパチスロ売上は8.8兆円に伸長したと報告。遊技機利益は1.75兆円で、販売台数は151万台、1台あたりの平均購入額は48.4万円とした。パチンコ販売台数が78万台から87万台へ増加した一方で業績が伴わず、利益を圧迫したとの見方も示した。

4円パチンコはアウトが10,610個と3年連続で過去最低を更新し、遊技時間売上は9,790円、遊技時間粗利は1,550円まで上昇した。一方、20円パチスロはアウト8,665枚、遊技時間売上6,640円、遊技時間粗利810円で高水準を維持した。

片瀬氏は、4円パチンコ低迷の背景として、遊技時間売上と遊技時間粗利の上昇による遊びづらさを挙げ、同じ資金で比較した場合、パチンコはパチスロよりも短時間で消費が進みやすく、ファンが長く遊技しにくい構造になっていると分析した。

また、遊技時間粗利の上昇に言及する背景については、単にホールへ薄利営業を求める趣旨ではないと説明。人気機種の適切な活用を図りながら平均的な粗利水準を整えることで、機械寿命や遊技機利益が高まり、結果として営業利益の向上にもつながるとの見方を示した。

2025年登場機種のタイプ別動向では、4円パチンコでハイタイプが業績を牽引し、スマートパチンコはLT3.0プラス機の登場を追い風に台数シェアを拡大。4円パチンコ内のスマートパチンコ比率は2025年4月の23.8%から2026年3月には41.2%まで上昇した。一方、20円パチスロではスマートパチスロAT系の台数シェアが同53.0%から59.6%へ拡大し、市場を主導する構図が鮮明になった。2025年6月に登場したボーナストリガー機種はスマートパチスロ・ノーマル系の広がりにつながったものの、全体業績を大きく押し上げるまでには至らなかった。

今回の白書では、こうした市場分析に加え、『Fan-SIS』で把握したファン1人あたりの遊技時間や来店頻度、『サイトセブン』による遊技店舗数、『DK-SIS』データによる時間粗利や業界総粗利などを組み合わせ、参加人口を約1,609万人と推計した。18歳以上人口の約15%、約6.6人に1人が参加している計算になり、一部のコア層だけで成り立つ市場ではなく、裾野の広い大衆娯楽である実態を示した。