日電協と回胴遊商は7月3日、東京・上野の東天紅でBT機勉強会を共催し、BT機の普及拡大に向けた現状認識と今後の施策を共有した。勉強会では、BT機の設置比率10%を目指す「BT10」を共通目標に据え、足元では設置比率が約3.3%にとどまる現状を踏まえながら、市場育成に向けた方向性を確認した。
冒頭、日電協の小林友也理事長はBT機を業界変革の契機と位置づけ、市場形成を進めるうえでの重要な選択肢との認識を示した。設置比率はなお低位にあるものの、今後の普及拡大に向けた余地は大きいとし、BT機を着実に育成していく必要性を強調。遊技市場を取り巻く環境が変化するなかで、BT機を新たな柱として根付かせていくことが、今後の市場活性化にもつながるとの見方を示した。続いて日電協の大泉秀治副理事長は、足元の普及状況を整理したうえで、市場育成に向けた基本方針を説明。日電協の高遠知弘技術副WG長からは、BT機は19機種、設置台数約4万6830台、販売台数約7万台という現状が示され、普及はなお途上ながら拡大余地が大きいことが共有された。
次いで、ダイコク電機の服部祐治上席講師が市場の現状と推移を解説した。2008年から2018年までの20円パチスロ市場におけるアウトとコイン単価の推移をもとに、4号機から5号機への移行後に一時低迷した市場が、その後の機種動向によって持ち直してきた経緯を整理。そのうえで、2012年ごろからA+ART/ART中心の市場がAT機へシフトしたことで、コイン単価の上昇とアウトの下落が進んだと分析した。
その中で服部氏は、コイン単価2.8円を重要な節目と位置づけ、高単価化が進み過ぎれば市場全体の稼働に影響を及ぼしかねないと指摘した。市場バランスを維持するためには、ノーマルタイプやBT機の増加が必要との見方を示し、BT機については中古価格が比較的抑えられている点を利点として挙げた。加えて、ホールへの提案手法としては大量導入ではなく、少台数・多機種構成が有効であると説明し、営業現場での具体的な活用策を提示した。
流通面からの後押しについては、回胴遊商の村上和彦遊技機流通委員長が説明。中古BT機の活用に加え、ホール向けアンケートを通じて現場の声を吸い上げ、導入促進につなげていく方針を示した。中古機流通の面では、約2.2万台のBT機に活用余地があるとの見方も示され、既存機の再流通を通じた普及促進に期待がかかる。BT10の実現に向け、営業、流通の両面から実務的な支援策を積み重ねていく姿勢が明確になった。
勉強会後の記者会見では、BT機普及を後押しする自主的な取り組みとして、7月から9月にかけてBT機専用の申請日を設ける考えが説明された。まずは3カ月間運用し、その後の状況を見ながら継続の可否や枠の拡大を検討するとした。あわせて、BT機の拡大はAT機の射幸性を下げることを目的とするものではなく、業界全体の射幸性バランスを整えるための施策であるとの趣旨も示された。このほか、第2回BT機勉強会の開催にも言及があり、BT機を一過性のテーマではなく、中長期的に育成していく姿勢が打ち出された。現状の約4万6830台に加え、中古機流通で見込まれる約2.2万台の活用が進めば、BT機の裾野拡大は一段と現実味を帯びる。技術、営業、流通、申請の各側面から普及を後押しする枠組みが整いつつあるなか、BT機が市場の新たな柱としてどこまで存在感を高めていくか、今後の動向が注目される。