大阪府遊協が歳末防犯懇談会、大阪府警察による防犯教室や音楽隊・カラーガード隊が演奏会
遊技日本2025年12月4日
大阪府遊協は12月2日、大阪市内のシェラトン都ホテル大阪において令和7年度の歳末防犯懇談会ならびに定例理事会を開催。来賓として大阪府警察本部生活安全部より多久竜一生活安全部長、同保安課の中西晋保安課長、後口淳治課長補佐が出席した。
歳末防犯懇親会の冒頭、来賓講話に立った大阪府警察本部生活安全部の多久部長は、青色防犯パトロール車両の寄贈事業や大阪市内で喫煙可能な“大阪市指定喫煙所”としてホール店舗の喫煙施設を提供していることなど、日頃の社会貢献活動の継続に敬意を表した。さらに業界の健全化に向けて、「法令遵守の徹底」「のめり込み・依存防止対策」の2点を要請。法令遵守の徹底については、「遊技機の釘曲げなど不正改造事犯は、無承認変更となるだけでなく賭博との一線を画す上でも根拠となる部分。立入検査では釘シートを使用した検査を行い違反があった場合は厳正に対処する。また今年は風営法も一部改正された。取消処分を受けた密接な関係者を有する法人については、別法人であっても欠格事由に該当することがある。この点にもご留意いただき法令遵守の徹底をお願いしたい」と呼びかけ、のめり込み・依存防止対策については「自己申告・家族申告プログラムは全てのホールで導入されていると承知しているが、利用者が伸び悩んでいると聞く。大阪ではIR開業に向けて依存症対策はより一層注目される。家族へのアプローチ方法やインターネット申請を利用した利用促進などを含め、さらなる活用推進をお願いしたい」と述べた。
続いて挨拶に立った平川容志理事長は、大遊協が行う各種取り組みについて「組合活動の大きな柱としては社会貢献活動、特に福祉事業活動と防犯事業活動を主体に実施している。福祉事業活動では、青年部会が中心となり未来っ子カーニバルを開催している。39回目となる今年は遊技産業関連15団体の協力をいただき、12月14日に東和薬品ラクタブドームにて36児童養護施設など約1,888人を招待し、約207人のボランティアにも参加いただき開催する予定だ。また防犯事業活動では青色防犯パトロール車両の継続的な寄贈の他、犯罪の抑止に向けた啓発活動として特殊詐欺被害防止対策に協力すべく、標語を印刷したパインあめ等を作成し府下で配布した」と報告。
また、「遊技業界全体として取り組んでいる施策は2点ある。1点目はのめり込み・依存防止対策の推進について。大阪府ギャンブル等依存症対策推進関係者会議においては、第3次推進計画の策定に向けて議論の中心は違法オンラインカジノ対策や公営競技へのオンライン投票における依存対策となっているが、我々遊技産業にとっても依存防止対策は日本の娯楽産業として存在するために欠くことのできない責務であり、2030年の大阪IRへの開業に向け今後ギャンブル依存に社会の関心が高まると、業界に対するバッシングにも繋がりかねないと危惧される。大遊協では全てのホールにおいて自己申告・家族申告プログラムを導入し、安心パチンコ・パチスロアドバイザーに対する講習会も定期的に開催している。リカバリーサポート・ネットワークとも協力し、組織を上げて取り組んで参る所存だ。2点目は各種ガイドラインの適切な運用について。広告宣伝ガイドライン、賞品の提供方法に関するガイドライン、貯玉再プレーシステムに関するガイドラインについては、ガイドラインが制定された趣旨を理解し、適切に運用していく必要がある」と業界全体としての課題も述べた。
その後行われた定例理事会は、定数47名のうち会場出席29名、委任状18名の計47名で成立。各委員会、青年部会などから各種活動報告がなされた。2025年依存症対策実施状況調査の回答状況並びに災害協定に関するアンケート調査の実施について、広告宣伝ガイドラインに基づく是正勧告の文書通知化及び対応強化についての説明があった他、12月14日に東和薬品ラクタブドームにて行われる「第39回未来っ子カーニバル」開催概要についても説明があった。
大阪府警察本部生活安全指導班による防犯教室では、「特殊詐欺(ニセ警察官による詐欺)の手口及び被害防止について」とのテーマで、多発する詐欺の手口や防止方法について、大阪ならではの笑いを交えながら啓発活動を行った。続いて大阪府警察音楽隊・カラーガード隊が演奏会を披露。歳末らしく「赤鼻のトナカイ」や「恋人がサンタクロース」など計7曲の楽曲が演奏され会場を盛り上げた。終了後には懇親会も盛大に開催された。