大阪府遊連青年部会が総会、行政担当官が広告宣伝の健全化など3点を要請
遊技日本2024年6月3日
大阪府遊連青年部会は5月31日、大阪市のシェラトン都ホテルにて第37回定時総会を開催。議事では令和5年度事業報告、令和6年度事業計画の2議案を審議し、いずれも原案通り承認された。
冒頭、挨拶に立った金森健鎰(たけいつ)部会長は「業界においては市場規模の縮小、ホール数の減少にも歯止めがかからない状況が依然として続いている。これを乗り越えるには、これまで以上に安全で気軽に遊べるホールを提供し、既存顧客はもちろん、休眠顧客の掘り起こしや若年層顧客の獲得に向けて、様々な対策を行わなければならない。現在業界ではスマートパチンコ・パチスロが導入される転換期を迎えており、幅広い客層へ向けてパチンコ・パチスロの娯楽性を浸透させる大きなチャンス。一方で物流の2024年問題や新紙幣の対応など様々な問題が立ち塞がっているが、青年部会が汗を流して尽力すれば必ずや希望の光が灯ると信じている」と決意を述べた。
続いて、大遊連の平川容志会長が登壇し「ホール業界においては、長期にわたる遊技人口や店舗数の減少、また新紙幣への対応、依存症対策など様々な問題が山積している。一方でスマート機の導入により、これまで休眠していたお客様がホールに足を運んでいただくといった明るい兆しも見えている。これを契機として一人でも多くのお客様にパチンコ・パチスロの魅力を再認識いただけるよう、安心で手軽に遊べる大衆娯楽の原点に立ち返り、業界全体の未来を見据えた改革を実行すべき時期であると考えている。一朝一夕で改善することは期待できなく、この時期を耐え、業界が一丸となって堅実に遊技環境の整備等を着実に実行していく以外に打開策はない。遊技業界の次世代を担う皆様には、幅広い客層から支持されるホールづくりに邁進していただきたい」と話した。
総会には大阪府警察本部生活安全部保安課より西川敦管理官、辻林諭行政第二係長が来賓。西川管理官は、大阪府も後援し、大阪府知事からも感謝状を授与された未来っ子カーニバルの大きな成果について末長い継続を期待した上で、「ぱちんこ営業の健全化の観点から3点お話したい。1点目はぱちんこ営業における広告宣伝の健全化について。昨年、広告宣伝ガイドラインが作成された。しかしながら、SNSによる第三者を装った公約系イベント、さらし屋、回胴式遊技機の設定状況を示唆するものなど、運用基準を守らなかったり、またはガイドラインで明示されていない脱法的な広告宣伝等が蔓延すれば意味をなさない。適切な広告宣伝に努めていただきたい。2点目はぱちんこ営業に関する違法事犯の防止。釘曲げ等の遊技機の不正改造、景品の買取事例などは、賭博との一線を画す上で根幹となる法令に違反するもの。不正事犯が根絶されるよう努力いただきたい。3点目は、ぱちんこ店駐車場における子供の車内放置事犯の防止。これは本来、保護責任者遺棄致死罪という放置した者の責任ではあるが、その根底には、ぱちんこへの依存問題が潜在していることを念頭に置き、効果的な事故防止対策に努めていただきたい」と述べた。
議事では、令和5年度事業報告並びに収支決算等承認の件として、熊本ホテルキャッスルで開催された第13回全国遊技業青年部交流会への出席などを報告。第37回未来っ子カーニバルについては府内の児童養護施設等35施設・団体の児童等計1,851人が参加し、アトラクションやゲーム、フリースケートやフリー遊泳など様々な遊びの体験ができるものを用意したことが報告された。次に令和5年度事業計画や予算の件においては、未来っ子カーニバル等の継続事業の実施などが審議され、2議案ともに原案通り可決承認された。
定時総会後には第二部として記念講演が催され、AIコーディネーターで熊本大学名誉フェローの門岡良昌氏が登壇。「AI新時代:ChatGTPと生成AIの実践的活用」と題し、AIの歴史や仕組み、実践的活用法や最先端技術などについて説明した。
総会・講演会終了後には第三部として懇親会も盛大に開催された。