日工組が総会、榎本理事長がゲーム性の緩和に向け見通し示す
遊技日本2024年5月30日
日工組の第64回通常総会が5月29日、都内千代田区のグランドアーク半蔵門で開かれた。
事業報告書によると、同組合が発給する当期(令和5年4月1日~令和6年3月31日)のパチンコ機の証紙発行枚数は約82万枚(遊技盤約35万枚を含む)で前期比約29万枚減と、新型コロナの影響でホール営業や遊技機販売に支障があった令和2年度を下回る結果に。これはホール数の減少や遊技機価格の上昇による新台の買い控えや、遊技ファンの一部がパチンコからパチスロに移行したことも要因の一つとして挙げている。なお、パチスロ機の証紙発行枚数は約25万枚で前期比約2万枚減となっている。
総会後の懇親会には、多数の業界関係者が出席。榎本善紀理事長は、現在ゲーム性の幅を広げるために行政と協議中であることを明かし、「あと1ヶ月から2ヶ月ほどで何とか良いかたちで実現できるのではないか」と見通しを示した。さらに「パチンコのゲーム性だけでなく、イベントやホールの営業方法などを含めた遊技環境を改善していくために、行政と様々な協議を進めている。そのうちの一つが専用賞品で、これはホール団体とも協力しながら進めた初めての試みで業の改善の大きな第一歩になった。引き続き今期もゲーム性の幅を広げパチンコを元気にし、ホールへ足を運んでくれるファンを増やせるよう業界に活気を取り戻す施策を一つひとつやっていく」と述べ、関係者に理解と協力を求めた。
来賓祝辞では警察庁保安課の松下和彦課長の祝辞を山形慎之介課長補佐が代読。「着任して以来、榎本理事長や蘆副理事長とは随時コミュニケーションを図り業界の課題や取り組みについてお聞かせいただいているところだが、今後も日工組としてのご意見に真摯に耳を傾けながら、業界全体の健全化に向けた取り組みについては、しっかり支援していきたい」と述べた。