マルハン北日本カンパニーが好条件で「あらゆるM&A案件」を急募
グリーンべると2023年2月20日
成功実績携え、今年もM&A通じた新規出店に注力
北海道や東北、中部、北陸地区を掌管するマルハン北日本カンパニー(韓俊代表取締役社長)はこのほど、昨年に引き続きM&Aを通じた店舗展開を積極的に実施していく出店戦略を整えた。それに伴い、これまで以上に広範なM&A案件に対応するための受け入れ体制を構築。と同時に、リーディングカンパニーとして閉店するホールが相次ぐことによる業容全体の地盤沈下を、少しでも踏みとどまらせたい考えだ。
昨年は経過措置期間の満了に伴い、閉店ラッシュが⼀年を通じ継続した。調べによればおよそ800店舗が営業継続を断念したという。ここにきてスマスロの登場によって明るい兆しも⾒えてきているが、裏を返せば、それだけホールの設備投資負担が増しているということだ。コロナ禍で痛んでいた財務状況を踏まえれば、これを機に事業継続を諦める法⼈が相次いでいるのも、今の厳しい業況を浮き彫りにしているといえるだろう。
積み重ねた成功の実績
これまで同カンパニーは、M&Aにあまり積極的な姿勢を⽰してこなかった。しかし、2021年のカンパニー制の導⼊という体制変更に加え、加速度を増す業容縮⼩を⽬の当たりにするにつれ、北⽇本カンパニーは出店戦略を一新。2021年3⽉に居抜き出店した《マルハン仙台卸町店》、新規出店した《マルハン苫⼩牧駅前店》を⽪切りに、2022年には5店舗をM&A等を通じて新規出店(下表参照)。着実に成功実績を積み重ねていった。
M&Aの狙いは主に2つだ。⼀つは、新規出店を推し進めることで、⼤⼿ホール法⼈としての⾜場を盤⽯にする経営戦略の⼀環。そしてもう⼀つが、事業断念を余儀なくされた店舗を、同カンパニーの営業ノウハウを駆使して再⽣することで、業況全体の低迷打破に、少しでも繋げたいというリーディングカンパニーとしての想いだ。
規模の⼤⼩は問わない。実際、昨年は地域最⼤となる1,261台の《マルハン盛岡みたけ店》という⼤規模出店があった⼀⽅で、秋⽥市に出店した《マルハン広⾯店》は420 台。⼤型化著しい昨今の情勢のなかでは⽐較的⼩規模な案件といえるだろう。また福井市にオープンした《マルハン福井⼤和⽥店》などは、ショッピングセンター内の⽴地になるなど、様々な案件に対応した格好だ。
もう一つ重要なのは、売り手と買い手に知識と経験の差が生じる事業者同士のM&Aでは、信用に値する買い手を選ぶ必要があるという点だ。同カンパニーが蓄積したM&Aに関する豊富な経験値は、売り手への気遣い・配慮に満ちており、各種の段取りを円滑に進める推進力となる。
大手ならではの譲渡条件を提示
また譲渡条件⾯でも、⼤⼿法⼈ならではの優位性を持ち合わせている。
営業権譲渡額の⽬安となるのれん代として算出されるのは、店舗を引き継いだあとに同カンパニーが3〜5年ほどで⽣み出すと⾒込まれるキャッシュフローだ。同カンパニーの営業⼒を前提とした価格が提⽰されるため、納得してもらえるケースがほとんど。他産業とバッティングした実際にあったケースでは、圧倒的に同カンパニーの⽅が⾼い⾦額での取引が⾏われたという。
どんな条件であっても話を聞くことが重要というマルハン北⽇本カンパニー開発戦略部の三原太郎部⻑は、「⼟地建物に関しては賃借でも売買でも構いません。契約期間中でも問題なく、店舗が営業終了していても⼤丈夫です。更地からの出店も受け付けています」と訴える。
「閉店した店舗に次の借⼿がないところは、廃墟となるケースもあります。我々が引き継ぐことで再⽣できればファンも維持できます。地域の特性を⽣かして最⼤のポテンシャルを発揮するために必要な投資は積極的に⾏う⽅針です。実際、この1年間やってきて、いい店へと⽣まれ変わることでファンにも喜んで頂きました。これからも、オーナー様にとって思い⼊れのある店舗を、未来に繋いでいければと考えています。今後も、残念ながら事業を断念する法⼈様はあると思いますが、店舗を譲渡するならマルハンという声が少しでも届けばと考えています」と呼びかけている。
https://www.maruhan.co.jp/estate/results.html