シーズリサーチDI調査 稼動状況はパチスロは大幅回復、パチンコは大幅悪化
遊技通信2023年1月16日
パチンコ業界に特化したマーケティングリサーチサービスを行っているシーズリサーチがこのほどまとめた定期調査「第91回パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を発表した。
調査はアンケート形式で四半期ごとに行い、短期的な景況感を示す「DI値」などを算出。今回は2022年12月15日から30日の期間、FAXおよびWEBアンケートを活用して88地域の61企業から回答を得た。
過去1カ月の売上や粗利などから総合的な景況感を判断する「全般的業況DI値」は、前回調査と比較して5.9ポイント悪化してマイナス44.3ポイントまで低下。3カ月後の見通しはマイナス22.7ポイントまで回復する見通しとなっている。
稼動状況についてはパチンコが大幅に悪化し、前回比26.8ポイント悪化のマイナス58.1ポイントまで落ち込んだ。パチスロは32.6ポイント良化の2.3ポイントとなり、2019年3月以来15期ぶりにプラス圏まで回復している。パチスロが大幅に回復した背景には、スマスロのなかで稼動が好調だた機種があったことも要因と考えられ、3カ月後もプラス圏を維持する見通しとなっている。
遊技料金別の稼動状況は、4円パチンコが前回比12.2ポイント悪化のマイナス54.0ポイントまで低下したが、3カ月後はマイナス43.7ポイントまで回復する見通しを立てている。20円パチスロは前回比24.2ポイント良化の±0ポイントまで大幅に回復した。3カ月後はマイナス2.3ポイントとマイナス圏に落ち込むが概ね現状維持の見通しとなっている。
調査に協力したホールからは、「遊技機のリリースが安定せず、営業戦略が組みにくい。大手の仕掛けが激しくなる中、自社程度だと埋もれてしまう(中部・中規模事業者)」「2月はとてつもなく厳しい月になりそう(中国・小規模事業者)」などのほか、スマート遊技機への展望や課題について「今後の営業はスマスロ、スマパチによるところが大きい(関東・中規模事業者)」「スマスロへの投資額が多いのでパチンコの新台・中古台の投資を減らして帳尻を合わせていく(関東・小規模事業者)」「今後はスマスロ効果に期待したいところだが、足下では遊技客のパチンコからパチスロへの移動の域を超えていない(関東・大規模事業者)」といった意見も寄せられた。