ネットカフェ併設のボルダリングジムが登場
アミューズメントジャパン2023年1月13日
パチンコホール13店舗のほか、総合エンタテインメント事業を展開するシティコミュニケーションズ(横浜市)は1月6日、ボルダリングジム『ボルダリングパーク POPROCK』をオープン。前日の5日にメディア内覧会を実施した。
相模大野駅から徒歩1分のインターネットカフェ『DiCE相模大野モアーズ店』(相模原市)の店内半分を改装した同店。ネットカフェと併設という特徴を活かし、地域のファミリー層やカジュアルユーザーに愛される店舗を目指す。
同社がボルダリングジムを開業するのは初。全国でも珍しい、ネットカフェのコンテンツとして登場した。吉田翔登サブマネージャーは、出店の経緯をこう語る。
「伸び悩んでいた『DiCE相模大野モアーズ店』の売り上げを改善するために、店の一部を利用して別の業態を始めてみよう、という話が持ち上がったのが最初のきっかけです。売り上げ低下の原因はコロナ禍や競合店の出店だったため、他店と差別化して売り出していく必要がありました。さまざまなコンテンツを模索する中で辿り着いたのが、2020年のオリンピック種目に選ばれ、注目を集めていたボルダリングです。ボルダリングジムを出店するためには十分な天井の高さが必要ですが、当店には4メートルの高さがあったため、条件をクリアしていました」
同店は、ボルダリングジムとしては珍しい24時間営業。ネットカフェと併設で運営するため、ランニングコストはあまりかからないという。ボルダリングジムの利用手続きはネットカフェと同じ受付で行うのでボルダリングジムに別途人員を割く必要がなく、これまでと同じ人員で運営できる。料金システムも、ネットカフェと同じ形式を採用。1日単位で料金設定されている一般のボルダリングジムと異なる、利用時間に応じて料金が発生する仕組みだ。
相模原市は、ファミリー層が多く住む地域。相模大野駅周辺では、近年さらに増えているという。そういった背景から、メインターゲットをファミリー層に設定。ボルダリングジム運営のノウハウがまだ少ないことから、本気でボルダリングに挑む層ではなく、カジュアルユーザーをターゲットに含めた。
ボルダリングジムの利用客には、ネットカフェの一部コンテンツも提供。雑誌や35000冊を超えるコミック読み放題のほか、ソフトクリーム食べ放題、ドリンクバーも利用可能だ。中でもソフトクリーム食べ放題は、「インターネットカフェDiCE」自慢のコンテンツ。独自開発したものや他企業とコラボしたものを交えながら、毎月異なる味を用意。豊富な種類を楽しめるようにしている。「ファミリー層を狙ううえで、これらを提供できるのはネットカフェと併設であることの大きな強み。親御さんは子どもが登っている間待っていないといけないが、その待ち時間を潰すためのコンテンツを十分に提供できる」と吉田サブマネージャーは語る。
開店前から、地域住民からの注目度が高かった同店。「いつ開くの?」「もう登れるの?」などと、開店を待ち遠しく思う声が多く集まったほか、店内入り口に設置したPOPを眺める通行人も多かったという。
最後に、吉田サブマネージャーに今後の目標について伺った。
「ボルダリングジム運営のノウハウを増やし、よりお客様に楽しんでいただける店舗を目指したい。まだ遠い先ではありますが、最終的にはボルダリングだけで独立して運営できる状態まで店を成長させたいです」