日遊協通常総会における警察庁保安課による行政講話 ガイドラインの適正運用、依存問題対策を要請、社会貢献活動を評価
遊技日本2025年6月12日
日遊協は6月9日、都内新宿区のホテルハイアットリージェンシー東京にて第36回通常総会を開催。警察庁保安課の永山貴大課長が行政講話を行い、ガイドラインの適正運用、依存問題対策、不正防止対策の3点を要請した。また、業界が取り組む社会貢献活動を改めて評価した。以下、講話全文を掲載する。
–講話全文–
本日、日遊協の通常総会が執り行われますことを心からお慶び申し上げますとともに、皆様方におかれましては、平素から警察行政の各般にわたり深い御理解と御協力をいただいておりますことに対しまして、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
さて、現在、業界においては、一昨年以降策定した各種ガイドラインの適切な運用及び内容の拡充に努められているものと承知しております。こうした業界の自主的な取組がしっかりと機能することによって、営業の健全化が図られることはもとより、業界全体に対する世間のイメージの向上にもつながるものと考えていますので、引き続き、業界を挙げての取組をお願いいたします。
次に、のめり込み・依存問題についてですが、いわゆるオンラインカジノが大きな社会問題となっているさなか、本年3月にギャンブル等依存症対策推進基本計画が改訂され、大変注目を集めています。業界においては、これまで基本計画に基づいた取組を着実に進めていただいてきたことは承知しておりますが、変更後の基本計画で掲げた目標を達成することができるよう、各種取組をより一層推進していだだくようにお願いいたします。
なお、自己申告・家族申告プログラムについて、導入店舗数が着実に増加していることと承知しております。今後は、特に店舗を直接訪れない申告者の家族等の利用拡大や店舗間の適切な情報共有といった同プログラムの実効性の確保がより一層重要となると考えておりますので、こうした点に主眼を置いた取組を進めていただくようにお願いいたします。
次に、不正防止対策についてですが、中でも賞品買取事犯については、近年も発生しております。この種の事犯は、賭博との一線を画す上での根幹となる規制に違反する重大な事犯であり、警察としては、引き続き、厳正に対処していく方針です。皆様方におかれましては、あらゆる機会を通じて、全国の会員に対する指導教養を実施していただき、業界を挙げて、この種の事犯の根絶に向けた取組を推進していただくようお願いいたします。
そのほか、貴協会では、各地域において植林活動や地域清掃活動を広域に渡って展開されるなど、社会貢献活動に御尽力されていることに対して、改めて敬意を表します。業界による社会貢献活動は、地域住民の安全・安心に寄与する取組であり、こうした取組の積み重ねが、業界の社会的地位の向上にも資するものであると考えておりますので、引き続きの取組を期待しております。
また、業界では、社会情勢の変化に伴い、様々な課題に直面されているものと承知しておりますが、こうした課題について、貴協会をはじめ、業界の皆様が互いに緊密に連携して取り組まれることを期待しております。
結びに、貴協会の益々の御発展と皆様方の御健勝、御多幸を心より祈念いたしまして、私の話を終わらせていただきます。