岡山県遊協が通常総会、千原理事長が続投「岡山県パチンコ・パチスロ業協同組合」に名称変更へ
遊技日本2024年6月21日
岡山県遊協は6月20日、岡山市の岡山プラザホテルにおいて2024年度の通常総会を開催。併せて岡山県遊技業防犯協力会および岡山市パチンコ業協会・同防犯協力会の総会も開催された。総会では、2023年度事業報告や2024年度事業計画など6議案が上程、審議された。任期満了に伴う役員改選では、千原行喜理事長の続投が決まった。
当日は総会に先立ち、同組合が昭和40年から出資している一般財団法人岡山県青少年財団(末長範彦理事長)による助成金・補助金贈呈式が行われた。補助金交付では優秀団体として岡山県教育振興会へ5万円、岡山県少年警察協助員会連合会等14団体へ計125万円が、助成金交付では岡山県産業教育振興会等13団体へ計112万円が贈呈され、これで設立時から本年までの寄付受取総額は約2億3,682万円となった。また岡山県警察本部へは少年非行防止グッズとしてポケットティッシュ1万個が贈られた。
総会では、冒頭挨拶に立った千原理事長が「先般、広告宣伝ガイドラインの第2版、賞品の提供方法に関するガイドラインが示され、具体的な広告宣伝やお客様のニーズに沿った賞品提供が可能となった。是非ガイドラインを厳守した上でこれらを活用し、パチンコ遊技の魅力を発信していきましょう。現在遊技業界では、業界のあるべき姿を明示し、業界全体で共有できるグランドデザインを社会に広く発信していこうと、遊技業界の存在意義である“パーパス”を作成している。今月24日、遊技関係各団体が集まる祝賀パーティの席上で正式に発表される予定だ。ここで言うパーパス・存在意義とは、遊技業界がパチンコをしない人も含め社会全体に対し存在意義と貢献を示すこと。パーパスを通じてパチンコ・パチスロ遊技が国民から親しまれ幅広い層から支持をされることを目指している。今年は遊技業全体が大きく変わる改革元年となる。本総会では、昭和36年の発足以来使用してきた組合名の変更を協議する。初先輩方の時代から大切にしてきた名称ではあるが、“岡山県遊技業協同組合“では一般の方にパチンコ・パチスロ事業から成る団体であることが伝わりにくい。組合としても、遊技業界全体でのパーパスに取り組み、少しでも皆様の手助けができるよう尽力していきたい」と決意を熱弁した。
続く祝辞では、岡山県警察本部生活安全部の河合弘文部長が「貴組合におかれては、日頃より防犯対策用電話録音機の寄贈、デジタルサイネージを活用した特殊詐欺被害防止の啓発、南海トラフ地震など大規模災害に備え、貴組合員の駐車場を住民の一次避難所や警察・消防の活動拠点として活用する協定を締結するなど、地域社会貢献への積極的な取り組みをされており感謝を申し上げる。ぱちんこ業界におかれては業界の健全な発展に向けてご尽力をされている一方で、社会問題としてクローズアップされるぱちんこへの依存症問題、遊技機の不正改造事犯や賞品買取事犯、違法な広告宣伝など健全化を阻害する要因も存在する。こうした現状に危機意識を共有し、適切かつ着実に取り組みを進めていただきたい」と挨拶。
次に、岡山県警察本部生活安全企画課の難波隆弘課長より講話があった。「業界が取り組むべき課題は数点ある。1点目は広告宣伝のあり方。一昨年12月にパチンコ営業における広告及び宣伝規制の取扱に関する警察庁通達が10年ぶりに改正された。これは広告宣伝の地域差を可能な限り解消するのが目的で、実質的な変更はなく風適法も変わっていない。規制緩和がなされたといった誤った認識を持たないよう注意いただきたい。業界においてガイドラインを策定されているが、それに違反したとして業界団体が是正勧告をした事例を見ると、あえて規制をすり抜けようとしたり、第三者の立場を装ってSNSで遊技機の設定情報を示唆するなどが散見される。不適切な宣伝広告が広がることのないよう取り組みを進めていただきたい。2点目はぱちんこへののめり込み・依存症対策。ぱちんこ店の入店を制限する自己申告・家族申告プログラムを積極的に導入いただいていると承知しているが、この問題は社会的関心が非常に高い。のめり込み・依存に悩む人を可能な限りなくすことは健全化にとって重要な要素だ。3点目は児童の車内放置事案の防止。全国的には毎年のように児童が車内に残されたまま熱中症等で死亡する痛ましい事案が発生している。ぱちんこ営業ではこうした事案を発生させないよう、児童が乗車した車両を入場させない、店内アナウンスによる注意喚起、スタッフによる定期的な駐車場巡回などの徹底をお願いしたい。4点目はぱちんこ営業に関する違法な事案の絶無。全国的には遊技機の不正改造事犯や賞品買取事犯が後を立たない。これらは射幸性の適正管理を侵害し、賭博との一戦を画す上で根幹となる規制に違反するもの。違法行為は容認しない、起こさせない環境づくりをより一層推進いただきたい」と述べた。
総会後に行われた祝賀パーティでは、岡山県遊協、岡山市ぱちんこ業協会から一般財団法人岡山県青少年財団、日本赤十字社岡山県支部へ寄付金の贈呈が行われた。来賓祝辞では、会場に駆けつけた全日遊連の阿部恭久理事長らが祝辞を述べ、回胴遊商の大饗裕記理事長の乾杯の挨拶で華やかに始まった。
※回胴遊商理事長の大饗(おおあえ)の「あえ」の字は、正しくは上が「郷」ですが、ご覧の環境によっては正しく表記されない場合があります。