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パチンコ業界ニュース

G2E Asia 2023 再びシンガポールで開催[後編] アミューズメントジャパン2023年6月28日

カジノ・エンターテインメント産業のアジア地域における最大規模のカンファレンス&見本市「G2E Asia」が5月30日から6月1日まで、シンガポールで開催された。「特別編」としての位置づけでシンガポール開催は昨年に続き2度目。
取材・文=田中剛(本誌)/text & photo by Tsuyoshi Tanaka

開会セレモニーの基調講演でAmerican Gaming AssociationのBill Miller プレジデント兼CEOは、CIVID-19パンデミック禍からアメリカ市場が急回復した(※)ことに続きアジア市場も回復に向かっていることに言及したうえで、次のように述べた。

「この3日間に我々が目にするものは、私たちの業界が信じがたい回復力を示したというダイナミズムを反映したものです。我々がより近代的な時代、デジタル技術を駆使した時代に突入していく中で、ゲーミング産業は回復力と進化を示してきました。ですから、私はここにいられることに興奮しています」
〔編集部注〕全米のコマーシャルカジノの総ゲーミング収益(GGR)は、2021年第1四半期(1月から3月末)にはすでに回復基調が鮮明で、COVID-19パンデミック前である2019年同期を4.1%上回っていた。


展示会場の第一印象は、昨年よりも出展企業数が多いことと、昨年と比較してスロットマシン・メーカーとETG(電子テーブルゲーム)メーカーの出展が多く明らかにハードウェアが展示されているスペースの割合が増えたことだ。それもそのはずで、昨年は参加を見送ったスロットマシン大手のIGT、Aristocrat Leisureのほか、Novomatic、Ainsworthなどが出展したから。その結果、オンラインカジノ向けプロバイダーや決済サービス事業者の出展スペースはやや小さくなったということだ。

昨年も出展していたライブカジノ事業者向けのプロバイダーであるCreedRoomz(アルメニア共和国)は、自社の広大なスタジオから各種テーブルゲームを配信している。稼働しているディーラーは約400人で、さらにスタジオを拡張予定だという。また、自社開発したロボット・アーム(ロボット・クルーピエ)「ROBA」がディーリングするバカラテーブルを7台稼働させていることなどをアピール。

SPRIBE(エストニア)が全面的に押し出していたのはクラッシュゲームと呼ばれるカテゴリーのゲーム「Aviator」。これは2019年にリリースされ、現在も月間アクティブユーザー数700万人を誇るクラッシュゲームのマーケットリーダーだ。

Smart Soft(ジョージア)は2015年に創業したソフトウェア・スタジオで、スロット、テーブルゲーム、キノなどのゲームをリリースしているが、ブースでは看板ゲームであるクラッシュゲーム「JetX」を強くアピール。

2021年に創業したばかりのゲーム開発会社Aviatrix(キプロス)はオンラインカジノ事業者にNFTベースのクラッシュゲーム「Aviatrix」を提供している。プレイヤーは自分の機体(=NFT)を使って競い合う。機体はカスタマイズやアップグレードが可能で、報酬の分配にも参加できる。

クラッシュゲームは、飛行機が画面右上方に飛び立ち上昇するにつれて、払い出し倍率の数値が大きくなっていく。ゲーム開始時にプレイヤーが入力した倍率に到達する前に飛行機がクラッシュしてしまうとベットを失う。クラッシュせずに設定した倍率に達するとプレイヤーの勝ちで、その倍率でキャッシュアウトされるというシンプルなゲーム。過去のゲーム結果が表示されているので、バカラやルーレットのように「流れ」を読んで賭ける倍率を決めるという楽しみ方もできる。

オンラインカジノでは暗号資産決済が急速に普及している。入出金処理が速いことや手数料が安いことのなどがプレイヤーにとって大きなメリットだ。このような背景から、暗号資産によるオンラインゲームの決済ゲートウェイのCoin Payments(英領ケイマン諸島)が出展していた。

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