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パチンコ業界ニュース

日電協が総会 新理事長に小林友也氏 アミューズメントジャパン2023年6月13日

日本電動式遊技機工業協同組合は6月8日、パレスホテル東京で通常総会を開催した。兼次民喜理事長は冒頭の挨拶で、「今年は役員改選の年。2期4年の間に多くの方々のお助けを頂戴して、行政のご理解も得ながら、昨年、11月に無事スマスロがデビューできた。ひとつの節目と思っている。理事の若返りを図って、今後はみなさんの活躍を見守っていきたい」と勇退の意向を示した。

任期満了に伴う役員改選では、小林友也氏を理事長に選任。副理事長には里見治紀氏、大泉秀治氏、信田裕一郎氏が就くなど役員人事を大幅に刷新。兼次前理事長は相談役に就いた。

総会後の記者会見で小林新理事長は、注力したい取り組みとしてスマスロの更なる推進、スリープユーザーやノンユーザーの取り込み、中古遊技機の更なる健全化と適正運用の3点を挙げ、「役員一丸となって、パチンコ業界を導いていきたい」と抱負を語った。

なお、2022年度の日電協の証紙発給枚数は55万1637枚で、前年度比11.7%増加した。

記者会見での発言は以下の通り(敬称略)。

──今後、注力していきたい取り組みについて。
小林 まずスマスロのさらなる推進。昨年11月にスマスロ初号機を販売し、4月末までの約半年間で、のべ約17万台の販売を達成した。パチスロ設置台数は5月末現在で約140万台。内訳はAタイプが約40万台、ATタイプが約100万台。ATタイプの約17%がスマスロに入れ替わったことになる。今後もスマスロの導入を推進することで、3年から5年程度でパチスロの大半をスマート化していき、ホール様の経費削減、ホール従業員様の負担軽減、スマスロ化による騒音対策など、遊技業界に貢献していきたい。

──スリープユーザー、ノンユーザーへの訴求について。
小林 遊技人口が近年減少傾向にあり、昨年のデータでは720万人と出ている。私としては、スリープユーザー、ノンユーザーにもパチスロで遊んでもらいたい。そのようなパチスロが開発できる環境を整えるとともに、現在、日工組が中心になっている広報活動に全面的に協力し、既存ユーザーはもちろん、スリープユーザー、ノンユーザーへの訴求を進めていきたい。

──中古機流通のさらなる健全化と適正運用について。
小林 燃料費の高騰、人件費の上昇、物価の高騰など、厳しい状況が続いている。遊技業界においても同じ状況であり、とくに中古機流通において人件費の上昇、物価の高騰などが重くのしかかり悲鳴の声が多数上がっている。当然ながら、中古機に頼らざるを得ないホール様も多く、厳しいことも承知しているが、中古機流通に携わる遊技機メーカー、販売会社においても、ホール様と同様に厳しい状況が続いている。中古機流通においては先駆者が知恵を絞り、素晴らしい制度を作り上げて来ていただいたことは十分に承知しているが、遊技業界の状況を鑑み、ホール様、販売会社、遊技機メーカーが知恵を出し合い、さらなる健全化と時代に適した運用とするために議論しながら進めていきたい。

──スマスロと既存の6号機の併用期間はどのぐらいになるか。
小林 ATタイプに限っての話だが、3年から5年ぐらいだと思っている。ノーマルタイプタイプについてはホール様のニーズにもよるので、いまの段階で期間は申し上げにくい。また、メダル機の30φのニーズは今後も残るのかなと思っているので、すべてがスマスロに入れ替わるということは、いまのところは考えられないかなと思う。

──ノーマルタイプのパチスロの今後の見通しについて。
小林 日遊協と毎年行っているプレイヤー調査によると、ノーマルタイプに関しては、ボーナス獲得枚数に不満を持っているユーザーが4割以上おり、一方で、シンプルでわかりやすい、目押しや出目、メダル持ちの良さなど、AT機との差別化を評価しているユーザーも一定数いる。また、スリープユーザーがパチスロをやめた理由として、遊び方が複雑になったなど、ゲーム性の複雑さを挙げているので、シンプルで遊びやすく、ある程度の出玉が感じられる遊技性を持った遊技機としていくことで、既存ユーザーはもとより、スリープユーザーにも参加していただける遊技機開発を目指していきたい。

──組合としての、広告宣伝の展開について。
小林 日工組が中心となって行っているKIBUN PACHI PACHI委員会には全面的に協力して、日電協のパチスロサミットと連動していきたい。具体的なコンテンツは随時発表していくが、既存ユーザーに向けたもの、ノンユーザーに向けたものなど、Web開催はもとより、実開催も含めて多数のコンテンツを用意していきたい。

日電協 役員(敬称略:2023年6月8日)

理事長   小林友也(昇任)
副理事長  里見治紀(昇任)
副理事長  大泉秀治(昇任)
副理事長  信田裕一郎(昇任)
専務理事  飯島久司
常務理事  鶴見雅男
理事    国本貴志
理事    沖田勝典
理事    宮良幹男(新任)
理事    正岡伸朗(新任)
理事    岩堀和男(再任)
監事    湯澤 哲(再任)
監事    佐野詳一(新任)

相談役   里見 治
相談役   佐野慎一
相談役   兼次民喜

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