遊技産業未来研究所が市場環境の変化踏まえた機種戦略などを解説
遊技通信2022年10月31日
遊技産業未来研究所は10月26日、リモートを使った定例セミナーを開催し、今後の遊技機を取り巻く環境の変化を踏まえたホール営業におけるポイントの解説をした。
第1部では、PRC代表の中田藤生氏が、11月から市場投入されるスマスロについて投資コストと償却モデルを使って解説を行った上で、ITの進化やSNSの普及で業界に関する各種情報がユーザーにも届く可視化が進んでいることを前提にした営業の組み立てを行うよう促した。中田氏は、成長企業の特徴として「意思決定の速さ・的確さ」「発信力の強さ」「市場に合わせた柔軟性」の3点を挙げ、店舗ごとの主要ターゲットをさらにセグメント化して店舗価値の提供を図る必要性を強調。客単価増の限界が見えてきた中にあって、市場を見据えて営業計画を修正する必要性を示した。
第2部では、グローリーナスカの堀金泰陽サブマネージャーが、同社が提供する「遊動分析」を元に、パチスロ6.5号機を軸とした顧客の動向を解説。主要な6.5号機は、やはり6.5号機同士の相関性が高いことと若年層の顧客が多い一方で、ジャグラーシリーズとの相関は低いというデータを示した。さらに堀金氏は、今後登場するスマスロのレイアウトについて、その隣や背面には6.5号機を配置することを勧めた。
同研究所の中野忠文代表は自店の機種ラインナップの充実強化を図る上での注意点などを解説した。中野氏は、過去にヒットしたパチンコ機を「市場トレンドを開拓した機種」「台数規模は劣るがスマッシュヒットした機種」「大ヒット機の正統後継機種」といったタイプ別に分類。「新しい」「珍しい」だけではなく、その面白さやわかりやすさといったものが備わっているかどうか、カタログのスペックだけではなく試打で遊技性能を見極めることが必須になっていると述べた。さらに中野氏は、「ダメな機種は外せばいいという考えが無駄な支出を生む。苦しい経営サイクルを修復するためにも、新台での失敗を減らして、少しでも寿命を延ばしていきたい」と述べた。