ユニバーサルE、遊技機事業は増収も、IRが苦戦し減益 通期業績も下方修正
グリーンべると2025年11月14日
ユニバーサルエンターテインメントは11月13日、2025年12月期第3四半期(1~9月)の連結業績を公表した。売上高は925億7,200万円(前年同期比0.2%増)と横ばいだったが、営業損失2億8,000万円、経常損失171億3,100万円、純損失106億4,900万円を計上した。
遊技機事業は好調で、売上高414億2,000万円(前年同期比34.6%増)、営業利益78億3,200万円(同95.5%増)と大幅な増収増益となった。
スマートパチスロの普及を背景に『沖ドキ!ゴージャス』や『スマスロ マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の増産が寄与したほか、『アレックス ブライト』『スマスロ/SLOT ドルアーガの塔』など新機種の販売が伸びた。
パチンコでも『Pハネモノ ファミリースタジアム』の増産に加え、LT3.0プラス搭載のスマートパチンコ『eシャーマンキング』シリーズが販売を押し上げた。
一方、統合型リゾート(IR)事業は厳しい状況が続き、売上高506億1,900万円(前年同期比16.9%減)、営業損失30億700万円と減収減益となった。フィリピンのカジノ市場でVIP需要が低迷したうえ、マスマーケットでも競争激化や観光客数の減少が影響し、「オカダ・マニラ」はゲーミング・非ゲーミングともに前年を下回る結果となった。
同社は今回、通期業績予想を大幅に下方修正した。売上高は前回予想の1,500億円から1,240億円へ、営業利益も160億円から5,000万円へと見通しを引き下げたほか、経常損失210億円、純損失140億円を見込む。
修正理由として、第4四半期に発売予定だった遊技機の一部が、型式試験における適合率の低迷により発売スケジュールを変更せざるを得ず、当初計画していた販売台数13万台を下回る見込みになった点を挙げている。加えて、IR事業では市場環境の急速な悪化により収益が想定以上に落ち込んだことに加え、為替動向の影響で円高ドル安による為替差損を計上する見込みとなり、利益面での下押し圧力が強まった。
遊技機では第4四半期に『スマスロ バベル』『スマスロ 沖ドキ!DUO アンコール』、パチンコでは『Pメイドインアビス 奈落の連環蝕』『P沖ドキ!ドキドキ弾丸ツアー』の投入を予定しており、販売強化を図る方針。一方でIR事業では、ゲーミング・非ゲーミング両面での施策を通じて収益改善を進める。